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2018.9.7

申ジエ、驚異の66 想定外の連続でも首位

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 アジアナンバーワン決定戦、『第51回日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』(賞金総額2億円、優勝賞金3,600万円)大会第2日が9月7日、富山県射水市・小杉カントリークラブ(6605ヤード/パー72)で行われた。降雨によるコースコンディション悪化のため、18分間の中断があるなど、タフな1日に。それでも、申ジエが66のベストスコアをマークし、通算11アンダーとスコアを伸ばした。5打差の通算6アンダー、2位タイはテレサ・ルー大山志保小祝さくら福田真未。また、有村智恵が6番でホールインワンを達成した。(天候:雨 気温:24.4℃ 風速:4.3m/s)

 最高の準備をしたわけではなかった。66をマークし、一気に2位以下を引き離した申ジエは、ささやくように話す。「爆弾を抱えてプレーしています。左ヒジと右手首。きょうは天候による運が、味方してくれただけですよ」。10番のスタートからいきなり、2連続バーディーを奪取する。前半のハイライトは2番目に難度が高い、18番。残り175ヤードの第2打を4Uで、7メートルにつけた。

 「あれだけ大雨が降っても、グリーンのコンディションが変わらない。素晴らしいコース。ただ、攻略するのはとても厄介でした。真ん中からカップインさせなければ、くるりと1回転して、飛び出してしまうこともあるから」。ラインを読み切り、コメント通りのバーディーだった。後半もいい流れが途切れることはなし。「ショットがとてもいい。18番以外のバーディーは、すべて2メートル以内でしたから」と前置きし、「きのうが6アンダー、きょうはイーブンパーが目標スコア。ゴルフって、何年プレーしてもわからないものです」と話した。

 というのは、冒頭のように、けがと隣り合わせの状況だから。ニトリレディスゴルフトーナメントでヒジと右手を痛めた。「前週は久々に勝つことができたけど、その後、特に右手の腱鞘炎が悪化。月、火曜はラウンドをしたくてもできない。プロアマトーナメントも、我慢してアウトの9ホールだけをプレーしたけど、痛みが激しくなって、棄権することに…。申し訳なかったです。すぐにスポーツ整体がある病院で治療を受け、きのうから痛み止めを服用しながらプレーを。必死です」という。決勝ラウンドへ向け、ホールアウト後は安静にすることに専念。練習を行わず、宿舎へ戻った。

 その帰り間際、しきりに空を見ている。「天気予報では、あすからも雨模様だそうです。観戦にいらっしゃるギャラリーの皆さんに、大変な思いをしてほしくはありません。右手だけではなく、心まで痛くなる。幸い、私はこれまで雨の日のプレーを、たくさん経験。とにかく、見に来てよかった、と感じてくださるような、いいプレーをします」。

 試合中は、体調管理のため、グルテンフリーを実践している。「小麦粉が大好き。でも、決めたことですから、破るわけにはいきません。せめて、もうひとつの決め事、ノーボギーのラウンドなら、好きなドリンクを1本だけ飲める-を楽しみに戦いましょう」と締めくくった。底力と経験、さらに集中力。3つの支えが、アジアナンバーワンを引き寄せるエネルギーになる。

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