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2018.9.9

Day 4~原田香里のプラスワン テック

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 小杉カントリークラブ(富山県)最終日

 今年のアジアナンバーワン決定戦は、申ジエさんの実力をそのまま映したような気がしました。すべてがメジャー仕様。今大会へ臨むにあたり、優勝するためにはどうしたら良いか。しっかりした準備を行った証明だと思います。

 約2年前から、シンプル・イズ・ベストを目標に、スイングの改造に着手。元々、軸がブレない。ほとんど完成の域に達したいたものを、さらに進化させてきました。私は4日間、1番ホールでスタートを見守り、気がついたのは、上下左右のムダな動きが皆無に近い。まさにシンプル・イズ・ベストでした。

 加えて、彼女がよくいう、「体の動きと、視覚が一体」。どういうことかといえば、たとえば、135ヤードのショットをするとします。まずは自身の目で確認。イメージをつくる。それをすぐさま体に伝達し、135ヤードを誤差なく打つことです。サイボーグのように、毎ショットできるはずはない。ところが、それに挑戦している。ハイレベルの練習は、今回のような難しいセッティングで、スポットライトを浴びるのです。

 ショットの乱れも最小限に抑え、たとえOBを打っても、ちょっとしたスイングのズレを敏感に察知。修正がはやい。優勝者らしい技術の差を存分に披露した形でした。日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯は毎年、難しいセッティングが売り物。より選手各自が、技量を問われるビッグトーナメントです。しかも、ただ難しいわけではない。フェアでなければなりません。

 開催が決定してから、小杉カントリークラブのスタッフの皆さまが、日々の努力を積み重ね、72ホールの4日間を演出してくださいました。心から、感謝を申し上げます。2位に9打差の独走は、率直にレベルの違いと取られても仕方がない。勝負をみながら、公式戦にとどまらず、ツアーの公認競技でも、時には今回のようなセッティングで選手へ試練を与えることも、必要ではないか。バーディーラッシュの大激戦もレベルアップの一助となりますが、私自身にもたくさんのテーマを与えてくださった。コースが選手を育てる。改めて、その意味をかみしめています。

 申さんの激闘を、若い選手はどう、目に焼きつけたのでしょう。自然、コース、自身へ挑戦する姿を。これが、THE MAJORです。

(原田香里=大会実行委員長)

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