2018.9.13
帝王に育てられた斉藤裕子 ビッグチャンス到来
<Photo:Ken Ishii/Getty Images>
2018年レジェンズツアー公式戦『LPGAレジェンズチャンピオンシップCHOFUカップ』シニアの部(賞金総額1,500万円、優勝賞金225万円)が9月13日、山口県下関市・下関ゴールデンゴルフクラブ(6,243ヤード/パー73)で第2日がおこなわれた。4アンダーで首位に立ったのは、斉藤裕子。1打差の3アンダー、2位はディフェンディングチャンピオン・大竹エイカ、3位の2アンダーで祖父江歩が追う。(天候:曇り 気温:26.1度 風速:2.4m/s)
チャンスの後にピンチ。ピンチの後にチャンスがくる。2バーディー、ノーボギーと安定した内容で、斉藤裕子が首位へ。キーホールはパー5の4番だった。きのう同様、4Wで第1打を。右からアゲンストの風で、左ラフへ。決して無理はしない。残り112ヤード、9Iの第3打をピン手前、4メールにつけ、バーディーを奪う。最初の笑顔だ。
「1番からバーディーチャンス。2番でも1メートルのチャンスをはずした。でも、最初は自分の考えるスピードと、タッチが合っていない。だから、気にしないようにした。おかげで、3番はグリーンをはずしピンチだったけど、うまくパーセーブができたと思う。そこが4番のバーディーへつながったのでしょうね」と振り返る。
各選手が難しいという。そして、「ニクラウスの設計らしい」と口を揃えた。公式戦だけに、セッティングの難度があがるのも無理はないことだ。斉藤は、いつもニクラウスとともにゴルフを覚えた。「14歳ではじめてプレーしたのは、ニクラウスさんの設計コース。それから、研修生になったのもニクラウスさん設計のニュー・セントアンドリュース ゴルフクラブ・ジャパンです。今回も、大きなグリーンでアンジュレーションがすごいけど、私はスッと入っていける。まさか、それが今回、役に立つとは思ってもいなかった。ラッキーですね」という。
7月、米国イリノイ州で開催された、第1回全米女子シニアオープンで5位。「来年もまた、挑戦したい」と意欲的だ。現在はレジェンズツアーへ専念。とはいえ、常に学んで前進することを怠らない。「週2回、ラウンドします。クラブを握らない日は、トレーニング。また、週に1度はゴルフのスタジオでスイングチェックなど、コーチングを受けている。客観的にみてもらうことが必要だし、いろいろなハイテクマシンで、私のスイングなどを数値化してもらう。スタジオには、ジュニアも大勢、来ている。時代が変わったと思います」。しみじみと語っている。
開幕前、「メジャーの響きが、耳に心地よい」とつぶやいた。単独首位で迎える最終日へ、「調子がいいかと聞かれても、これがいいといえるような感じではありません。ジャックと友だちになりたい、と思いながらプレーをします」と、落ち着いた口調が印象的だ。コース内各所に、ニクラウスの言葉がプレートに刻まれ設置されている。なるほど、帝王の世界。心へ響く名言ばかりに感服した。
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