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2018.11.4

Day 3 ~ 松尾恵のプラスワン テック

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

TOTOジャパンクラシック 瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)最終日

 お見事を連発してもいいぐらい、畑岡奈紗さんは成長をアピールしていました。強い勝ち方をしたなぁと余韻に浸っています。もっとも印象に残っているのは、13番のパーセーブ。第1打が連続ボギーの前2ホールのように乱れました。要因は、ボディーターンがうまくできていないこと。そう、私の目には映った。

 ただ、このホールで魅せたのは左手前バンカー付近から、28ヤードのアプローチです。PWでボールを転がし、ピン1メートルに。きっちりとラインを出して、ピンチを脱出。仮に3連続ボギーとしていたら、果たして優勝していたか……。米ツアーを転戦しながら、身に着けた技のひとつということでした。

 ピンチのあとにチャンス。勝利の流れを途切れさせなかったことで、続く14番のバーディーを引き寄せたといってもいいでしょう。ここでも、第1打は左へ。それもバンカーでした。ただし、このバンカーからのショットがすごかった。残りは94ヤード。50度で、ピンから約1メートルにつけます。素晴らしいショットに脱帽しました。

 昨年、私が担当したミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメントでも、強い内容で優勝を飾っていますが、今回感じたのは精神面がよりタフになったことです。世界で戦うプロゴルファーといえども、いつも完ぺきでいられるわけではありません。ミスが出た際、どう修正するか。ギャラリーの皆さんも感服したに違いありません。

 ところで、今大会を通じて目を引いたのはタテの距離感でした。米ツアーは第1日からスコアを伸ばし続けなければ勝てないといわれます。となれば、ショットの精度がモノをいう。畑岡さんはハイボールで、難しいロケーションでもピンに、ごく近いポジションへボールを落とすことができる。当然、チャンスが多い。経験から培ったアプローチなど、多くの技を披露してくれました。さらなる可能性を見いだした54ホール。おめでとうございます。

(松尾 恵=担当理事)

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