1. ホーム
  2. ニュース&トピックス
  3. 『申・女王決定』 史上初!公式戦年間3勝達成

2018.11.25

『申・女王決定』 史上初!公式戦年間3勝達成

<Photo:Chung Sung-Jun/Getty Images>

 2018年LPGAツアー最終戦『LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』(賞金総額1億円、優勝賞金2,500万円)大会最終日が11月25日、宮崎県宮崎市・宮崎カントリークラブ(6,471ヤード/パー72)で行われ、申ジエが史上初の年間公式戦3勝を達成した。大混戦のファイナルは、通算11アンダーで並んだ、ペヒギョンのプレーオフへ。1ホール目で申がぺを下した。3位タイは10アンダーの鈴木愛、比嘉真美子。(天候:晴れ 気温:20.8℃ 風速:1.9m/s)

 鬼気迫る表情の15番。史上初の年間公式戦3勝を達成した申ジエは、「ゾーンへ入っていた。ティーグラウンドから、私はピン以外、目に入らなかった」という。クラブは得意のU23。フォローの風を計算し、1メートルにつける。もちろん、楽々とバーディーを決め、通算11アンダーとした。「完璧」と、ひとことで言い表す。勝負はプレーオフとなったものの、かなりリラックスしたような仕草もみせている。確かに勢いは、申へ味方した。

 「最終戦で、優勝争いができたことだけでも満足です。でも、ここまで来たなら、あとひと頑張り。ペさんよりも、私にはたくさんの経験がある。そのあたりが有利だったのかもしれない」。まさに、その通りの勝負だった。ぺはショットが乱れ、本戦とは明らかに違う。あっさりと勝負がついた。

 史上初の記録がかかる、大会開幕前、声を潜めながら漏らしたことは、「日本ツアーには、華やかで長い歴史がある。その片隅に私の名前を残すことができたら、素晴らしいことです」。19日は、恒例にしている宮崎市内の施設を慰問した。サプライズは子どもたちが歌った、韓国語の賛美歌だ。「亡くなった母が好きな歌です。私、人前で涙を流したことはない。でも、うれしくて、うれしくて人目をはばからず大泣きしてしまった」。

 涙は、心中に充満したモヤモヤを吹き飛ばす。賞金女王を獲得できなかったストレスなど、きれいさっぱり忘れて、最終戦へ集中する準備が整った。「私が頑張れば、結果はあとからついてくる。第3日、7番でダブルボギーを叩いた。しかし、最善を尽くした結果です。ナイス・ダブルボギーだったと思っている。とにかく、公式戦の難しいセッティングでは自分を励ますことも大切」と話している。

 一方で、今年は「ゾーンへ入ったラウンドが少ない」と首をひねっていたものの、最終日の13番からホールアウトまで、ゾーンを感じながらプレー。「毎年、10回はあったけど、今年は6回目。だけど、これだけの長い時間、周囲の景色が消えて、コースで私ひとりがプレーしているような感覚は初体験。集中力を保てた結果です」と満面の笑みで締めくくる。史上初の偉業とともに、LPGA Mercedes-Benz Player of the yearを獲得。

 大会ポスターには、真・女王決定のコピーが目立つ。が、『申・女王決定』へ自らの奮闘で変えてみせた。

このニュースをシェアする

記事検索記事検索ARCHIVE

年を選ぶ arrow
月を選ぶ arrow
カテゴリ arrow
search検索