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2019.6.16

ダブルAIが実現 鈴木愛、至福のV

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 LPGAツアー15戦『宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会最終日が6月16日、兵庫県神戸市・六甲国際ゴルフ倶楽部(6,511ヤード/パー72)で行われた。順延となった第3ラウンドを消化し、最終ラウンドというハードな1日。通算12アンダーで鈴木愛が今季2勝目、LPGA通算11勝目を飾った。2位は通算11アンダーの比嘉真美子が入り、通算10アンダーの3位タイは穴井詩、河本結、新垣比菜。(天候:曇り 気温:23℃ 風速:5.7m/s)

 ハラハラドキドキさせながら、それでも優勝。LPGA通算11勝目をあげた鈴木愛が新境地を開いた。「体力を温存しながら、最後の9ホールに賭けた。やはり、13番のバーディーが大きいと思います」。6Iの第2打は、ピン20センチにつけるスーパーショットだった。緊張した局面での勝負強さを発揮。勢いに乗った。15番でもピン奥4メートルのバーディーパットをねじ込んだ。

 しかし、ターニングポイントは16番のパーセーブだろう。ファーストパットは12メートル。「打ち出しのタッチとラインが合わなければ、絶対にピンには寄らない。でも、そんなことをあまり考えず、とりあえずパーをとれればいいと思った」。傍から見れば、ピンチも涼しい顔で乗り切ったように映る。どのぐらい難しかったかといえば、表彰式で宮里藍から、「あそこから寄るとは思っていなかったから、本当にすごい」と称賛されたことだろう。

 そして、勝負を決めたパー5の17番へ。ピン手前から3.5メートルのバーディーを決めた。チャンスは絶対に逃さない。精神力の強さが際立った4日間である。前夜は午後10時30分にベッドへ入り午前3時、起床。目が覚めて、優勝を勝ち取るまで12時間以上の大仕事だった。左足首痛のため、決して、万全とはいえない状態でも自分から、あまり弱音をはくことがなかったことも、これまでと大きく違う。

 「今シーズン、2戦目で優勝してから調子は悪くなくても、思うようなプレーができない。かみあわないと表現はしても、本当につらかったです。技術面で原因があれば直せばいい。練習をすれば解消するわけですからね。でも、どこも悪くなくてもうまくいかないのは、気分をリフレッシュというか、吹っ切ることができなかった」と本音を明かした。全米女子オープン出場で気分を一新。22位タイに終わったものの、「いいプレーがたくさんできた」と自信を回復したそうだ。

 さらに、今大会の開幕前にLPGA会長・小林浩美から、「楽しくプレーをしていたら、いいことがある-と声をかけてくださったことも力になりました」。改めて感謝を言葉にして、笑顔のプレーを4日間実践できたことも大きい。とはいえ、今回の優勝はプライスレスのごほうびが何より、うれしかった。「宮里藍さんは、私がゴルフをするきっかけとなった方です。まさか、お名前が冠につく大会で優勝できるなんて…。光栄ですし、今回の優勝に驚いているのは、私」。ついに、藍と愛のツーショットを実現させている。

 「どなたか、写真をくださいね」。優勝会見の笑顔も、見るものを幸せにさせるようだった。

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