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2011.11.13

伊藤園レディスゴルフトーナメント 最終日

藤本麻子が大逆転で涙のツアー初優勝

 2011年度LPGAツアー『伊藤園レディスゴルフトーナメント』(賞金総額9,000万円、優勝賞金1,620万円)の最終日が、千葉県長生郡のグレートアイランド倶楽部(6,607Yards/Par72)で行われた。

 天候:晴れ、気温:21.3℃、風速:1.1m。穏やかな秋空の下で行われた最終日。首位スタートの服部真夕と、2打差の4位タイからスタートした横峯さくらが前半から激しい優勝争いを繰り広げるなか、プロ3年目の藤本麻子が後半で5バーディーの猛チャージを見せて首位を逆転し、涙のツアー初優勝を飾った。1打差の2位には馬場ゆかり。2打差の3位タイには横峯さくらと上田桃子が入った。前日首位の青山加織と服部真夕は3打差の5位タイとなった。

 前半は12番までに6つスコアを伸ばした横峯と、首位スタートの服部による白熱した首位争い。横峯と同組で回っていた藤本も「今日は優勝は意識していなくて、横峯さんがこのまま優勝するのかなぁと思っていました」というほど、横峯の勢いに圧倒されていた。そんな藤本だったが、6番パー4で流れが変わる。セカンドショットは6mのバーディーチャンスについたが「バーディーを狙い過ぎてしまって」と3パットのボギー。「最近そこまでチャンスじゃないのにバーディーを無理に狙ってしまう事が多くて、またそれが出てしまったかと思いました」と首位を追う立場での痛恨のボギーだったが、「逆に“よし!”と思いました」とこのミスパットが藤本の闘志に火をつけた。10、12、13番でバーディーを奪い、徐々に首位との差を詰めると、16番では「優勝を意識した」という5mのバーディーパットを決めてついに1打差。「これが入るって事は私にもまだ運があると思いました」と勢いに乗った藤本は17番でも6mのバーディーを沈めてガッツポーズ。首位の横峯と並び、勝負の行方は最終ホールに持ち込まれた。最終18番パー4のセカンドショットは横峯からの打順だったが、その横峯の2打目はグリーン左の池へ入ってしまう。絶好のチャンスを手にした藤本は「池が視界に入って痺れました」と緊張しながらも2打目をグリーンに運び、16mのバーディーパット。ファーストパットは「手が震えてしまって」と2mショートしてしまったが、「パーパットは吹っ切れて最初よりスムーズに打てました」とこれを見事に沈め、10アンダーでホールアウト。その後の最終組もトップには届かず、藤本の優勝が決定。ツアー初Vという待ちに待った瞬間が訪れた。「夢みたいで本当に優勝したのかなと思いましたけど、周りのおめでとうという言葉で、わぁー勝ったんだと思いました」と初優勝の味を噛み締めた。

 アマチュア時代には数々のタイトルを手にしてプロ入りした藤本だが、「コースマネジメントや相手にプレッシャーを掛けられるようなプレーができなくて、アマチュアの時代と違って年間を通じて各地を転戦するのも初めて。勉強する事が多かったです」とプロの環境に慣れるのには時間も掛かった。それでも「日本アマなどでのマッチプレーの経験が活きたし、相手が同組でやりやすかった」とアマチュア時代の経験がプロの舞台でも活かされた。「昨年までは初めてのことばかりで大変でしたけど、今年は焦りがなくなって余裕を持って大会に臨めています。これからもっともっと優勝争いや駆け引きを経験して、相手にプレッシャーを掛けるゴルフをしていきたい」。自分のゴルフに集中したいという選手も多いなか、相手との駆け引きを重視する藤本。これからも闘志あふれるプレーで若手世代を盛り上げる。


馬場ゆかり (2位:-9)
「今日はボギーが先行するなかで、一日どんなになるかと思ったけど、取り返せたし、楽しかったですし、反省点もたくさんあるけど、いろんな意味で収穫になった一日でした。さくらちゃんもそうだけど、(今日の)17、18番はフェーダーにとっては厳しいピンポジなので…。右にふかさないように打ったけど、それでもいいパーセーブはできたので。昨日も疲れから貧血気味で、今朝もちょっとクラッときたんですけど、それ以上にバーディーを取って気持ちを上げてやりました」。

横峯さくら (3位タイ:-8)
「(残念な結果)はい、本当にバカだなあという感じで…。18番のセカンドショットはライ的には問題なかったけど、クラブ選択ミスでした。打つときには悩んでなかったけど、振り切ったという感じでちょっと残念です…。(そこまでは昨日の青写真どおりの展開でしたが?)本当にゴルフは最後まで何が起きるかわからないと実感しました。終盤は藤本さんの気迫というか、すごい集中だと思いましたね。私自身の調子はだいぶ良くなってきたので、しっかり早く勝てるように頑張りたいです」。

上田桃子 (3位タイ:-8)
「もうちょっとやれたところもあったし、よくやれた部分もあったし。アンダーで回れたのは大きいですね。ロングで一つミスをして勿体ないけど、いいパットが入ってくれました。良い3日間を過ごせたと思います。(優勝争い)残り3ホールのどこかで(バーディーを)取りたいとは思ったけど、優勝スコアは10~11アンダーだと思っていたので、届かなかったと思います。途中までいい緊張感の中で回れたし、勘も冴えていたというか…。来週(エリエールレディス)は良いコースですし、頑張りたいと思います」。

青山加織 (5位タイ:-7)
「最後まで攻めのゴルフはできたと思うので、いい勉強になりました。(課題の集中力は)良かったと思います。変に優勝を意識してミスの連続というより、攻めた結果で納得しているので。(前半ノーバーディー、我慢の展開となったが)あと少しショットが寄ってくれれば、というのはあったけど、そこは耐えて後半に入ってすぐにチャンスが来てくれたので。(リコーカップ出場へ向けて)来週しかないので、来週まで調子を維持して頑張ります」。

服部真夕 (5位タイ:-7)
「今日はバーディーが先行していけるかなと思ったけど、11番のセカンドショットを引っかけて左のバンカーに入れて、ボギーを打ってしまったのが流れをつかみきれなかったところです。ここ最近の中では、最終日一番いいプレーができたと思うので、あと2試合全力でやりたいです。今日はパットは打てたので、それはよかったと思います」。

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