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2013.4.7

ヤマハレディースオープン葛城 最終日

比嘉真美子が三つ巴のプレーオフを制しツアー初優勝

 2013年度LPGAツアー第5戦『ヤマハレディースオープン葛城』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)の大会最終日が、静岡県袋井市の葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(6,549Yards/Par72)で開催された。

 天候:曇り、気温:14.2℃、風速:7.2m。前日以上の強風に見舞われ、4日間を通じて最も難易度の高いラウンドとなった最終日。上位陣がスコアを崩し大混戦となった優勝争いの行方は、通算4アンダーで首位に並んだ比嘉真美子、大江香織、テレサ・ルー(台湾)の3名によるプレーオフ(18番・パー5)へもつれ込んだ。1ホール目を3人ともパーとして向かえた2ホール目、大江とルーがともにバーディーを逃したのに対し、比嘉がピン横2メートルに寄せたバーディーパットを沈め、プロ2年目で念願のツアー初優勝を飾った。1打差の4位タイには馬場ゆかり、佐伯三貴の2名が入った。

 ツアー史上稀に見る大混戦となった最終日。「優勝は意識せず、気持よく18ホール終わることが出来ればと思って」と首位と5打差からスタートした比嘉真美子だったが、出だしの1番ではアプローチを寄せきれずにボギー。それでも「首位のスコアとは離れていましたけど、うまく風を利用して攻めて、最終ホールまで諦めることなくやったのがよかった」とその後は3バーディー・ノーボギーのプレー。「去年の富士通レディースの最終日でハーフ終了時にスコアボードを見たら、自分の名前が上にあって、守りに入ってしまって。普段は刻んだりしないホールで刻んでボギーにしてしまったので、今回は絶対自分を曲げたくなかった」。昨年経験した悔しい思いを胸に、この日は最後まで攻めの姿勢を貫き、プレーオフに進出にこぎつけた。

 プレーオフに入っても比嘉の攻めの姿勢は続く。「プレーオフだからって、自分のスタイルを変えることはしない。やるしかない。ここまで来たら、勝ちたいと思いました」。18番・パー5で行われたプレーオフ2ホール目。猛烈な風が吹くなか、果敢に2オンにチャレンジ。結果はグリーン手前のバンカーだったが、2打目を刻み、距離を残した大江、テレサ・ルーに対し、優位に試合を進めた。迎えたバンカーショットはピン横2メートルにオン。「入れることしか考えなかった」と放ったウイニングパットは、カップに吸い込まれた。「入った瞬間は手足が震えました。本当に信じられない」。

 この日は18番グリーン奥で、母・彰子さんと姉・久美子さんが見守っていた。「私が小さい頃に兄が亡くなって、高校2年の時に父が亡くなりました。家族が3人になって、母と姉は辛い思いをたくさんして、当時私は明るく元気に励ますことしか出来なかった。父が亡くなった時、今度は私が家族を支えると強く思いました。今回は家族で勝ち取った勝利です」。

 最後まで涙を見せなかった比嘉。最後は「今まで全力でサポートしてくれた母と姉と一緒にこうして優勝カップを持てて、感無量です」と、熱戦の興奮さめやらぬグリーン上で、家族と最高の瞬間を分かち合った。


大江香織 (2位タイ:-4)
「今日はよく頑張ったと思います。風に対して上手にショットを打てていたのが良かったと思います。今日は目標は立てずに、いいプレーをしようと思ってスタートしました。あまり悔しくはないです。悔いはないですね」。

テレサ・ルー (2位タイ:-4)
「悔しいです。(正規の)最終ホールでパーを取れていれば、こんな形にはならなかったのに。それでも、日本ツアーで初めてのプレーオフだったから、その点はよかったと思っています。勝てはしなかったけどいい経験になったと思うので、次の機会に活かしたいです」。

馬場ゆかり (4位タイ:-3)
「昨日も雨風が強かったけど今日も風が強くて、難易度的には今日のほうが難しかった。大変でした。スコアよりも自分のゴルフで精一杯。最後のほうでちょっと運があって、14番はバンカーからチップインバーディー、18番もカラーから打ってバーディーでした。昨日は歯がゆくて悔しい思いもしたので、その分を取り返せたかな」。

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