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2013.6.16

サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 最終日

森田理香子、大逆転V 女王学を受け継いだ96時間

 『サントリーレディスオープンゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)最終日、兵庫県神戸市の六甲国際ゴルフ倶楽部(6,537yards/par72)に足を運んだ大ギャラリーは、森田理香子の猛チャージに酔いしれた。6バーディー・1ボギーの67をマーク。今季3勝目は念願の4日間大会制覇となった。1打差の通算9アンダー、2位タイには、比嘉真美子、吉田弓美子、金田久美子。通算8アンダーの不動裕理、笠りつ子が5位タイ。
(天候:晴れ 気温:28.2℃ 風速:3.9メートル ギャラリー:7,611人)

 運命を分けた最終18番。6メートルのバーディーパットがカップへ吸い込まれると、ガッツポーズをつくった森田理香子の右手が小刻みに、震えていた。「ラインをしっかりと読んで、自分の思ったところに打って入ったからです」。この時点で首位に立つ。しかし、1打差にライバルがひしめくマレにみる大混戦。ホールアウトすると、すぐさま、プレーオフに備えて、練習グリーンへ直行した。ただ、この日は勝利の女神がほほ笑む。結局、だれも森田に並ぶことはできなかった。『勝負はサンデー・バック9』。指導を受けている岡本綾子の言葉が常に頭にあった。最終日、首位とは3打差のスタート。「アウトから飛ばしたい」という欲望をジッとこらえた。前半は1バーディー・1ボギーのイーブン。「不思議と気持ちが落ち着いていた。あせりがない。10番から新たな気持ちでティーグラウンドに立つことができました」。

 ツアー屈指の飛距離を武器に、最大の課題だったメンタルの弱さが、影をひそめている。ツアー史上最高獲得額を記録した2009年の賞金女王、横峯さくらを上回るペースで、マネークイーンレースをひた走る。かつて女王として君臨した、5位タイの不動裕理がこんな話をしている。「今年の森田さん、決め時は逃さない。自信をもってプレーしている。悔しいけど、オーラが出ています」と淡々と話し、「きょうも3日目の雨で、ランが出なくなった。わたしの飛距離では、どうにもなりません」とお手上げの様子だった。

 女王をつくるのは、女王の使命。2009年から岡本綾子に女王学を指導されている。コースでの、一挙手一投足をおろそかにしない。テレビ中継で映し出される森田の表情にも、注文がついた。「動揺すると、金魚みたいに口をパクパクする。だらしがない」。今年5月、国民栄誉賞をダブル受賞した巨人・長嶋茂雄終身名誉監督と、松井秀喜氏の関係をほうふつとさせるようだ。巨人時代の松井氏。チャンスで三振や凡打に終わると、がっくりと下を向いて帰ってくることがあった。ベンチへ戻った松井氏の耳元で「下を向くな。シャキッとしておけ。テレビに大写しになるぞ」。そう囁いたそうだ。

 優勝会見で、森田はこんなことを話した。「もっと自信を持ってプレーしたい。16番で1.5メートルのバーディーチャンスを外すようでは、岡本さんのようにはなれません」。今大会、プレーが終わると、岡本へ電話でプレーを報告する。前日には、「雨がひどかったようね。早く帰って休みなさい、といわれました。質問をしなくても、その時の、わたしの声のトーンで何が聞きたいか、わかってくれます」。まさに、あうんの関係ではないか。ヤンキース時代、スランプで悩み続ける松井氏へ、長嶋氏は電話口で素振りをさせ、その音だけで、どこが悪いかをピタリといいあてた。近い将来、女子プロゴルフ界に、そんな伝説が語られる予感がしてくる。

  さて、最終日は、父の日だった。その質問には、「エッ」と絶句。「今週は、試合にずっと集中していたから、忘れていました。母の日は覚えていたのに…。でも、大勢のギャラリーの前で、プレーして勝った姿を見せることができたことがいいプレゼントになったでしょう。父には、いつも、もっと上を目指せといわれていますから」。女王となるための4日間、96時間の試金石をクリアした森田は、プロには欠くことができない、大会スポンサーの前で、「サントリーさんに長くお世話になりたいと思っています」と堂々のアピールを行っている。考えてみれば、この大会、スポーツパートナー契約を結んでいるホステスプロだった。

 

比嘉真美子 (2位タイ:-9)
「連続ボギーが痛かったですね。でもそのあとバーディーが取れたし、上手く切り替えられました。4日間長かったですが、4日間通していいプレーが出来たので、悔しさは無いです」。

吉田弓美子 (2位タイ:-9)
「前半は優勝を意識していなかったんですけど、15、16番の連続バーディーで意識してしまいました(笑)。それで17番バーディーが取れなかったんですかね。でも自分のリズムを大切にすれば大丈夫という自信がつきました。次に繋がる試合になったと思います」。

金田久美子 (2位タイ:-9)
「終盤パッティングが打てませんでした。ミスの無いようにしてバーディーを取りたかったのに悔しいですね…」。

笠りつ子 (5位タイ:-8)
「今日は全てパーオン。ショットがすごく良かったです。プレーオフかな?と思ったけど、(森田)理香子ちゃんが抜けていきましたね」。

不動裕理 (5位タイ:-8)
「細かいミスはありましたが、今週は納得のいくゴルフが出来ました。パッティングが良くなってきたので、来週が楽しみです」。

森田遥 (14位タイ:-3) ※ベストアマチュア賞
「今日は18番だけが悔しいです。20位以内を目標にしていましたが、最後入っていたらトップ10もあったかと思うと、すごく悔しいです。でも4日間アンダーパーで回れるとは思って無かったので、良いゴルフが出来たと思います」。

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