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2013.6.29

アース・モンダミンカップ 3日目

記録にも記憶にも残る通算2勝目へ王手!
堀奈津佳、プロの極意は3k(記録・記憶・勤勉)

 2013年度LPGAツアー第17戦『アース・モンダミンカップ』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,520万円)3日目が、千葉県袖ケ浦市のカメリアヒルズカントリークラブ(6,516ヤード/パー72)で行われた。この日、64の自己ベストタイをマークした堀奈津佳が通算16アンダーとスコアを伸ばして、単独首位。2位は通算14アンダーで全美貞(ジョンミジョン・韓国)。通算10アンダーの3位タイには、ルーキーの東浩子、イボミ(韓国)がつけた。
(天候:晴れ、気温:26.2℃、風速:2.5m)


 1勝目は勢い。2勝目からが実力といわれるツアープロの世界。最終組で最も優勝に近い堀奈津佳は、ピンクのウエアで勝負する。「気持ちや闘志がわいてくる。最終日も強気で行きます」。この日、全美貞とは3打差があった。全は昨年のマネークイーン。勝ち方を熟知している。スタートの1、2番、全が連続バーディーを決め、強烈なプレッシャーを浴びせかけた。しかし、堀はひるまない。1、3、4番でバーディーを奪い、ジワリジワリと差を詰めていく。7番でもピン横2.5メートルのバーディーパットを沈めた。「わたしはアイアンショットの切り返しが早くなるクセがあります。だから、できるだけゆっくりと、ボールを打つことを心がけました」。首位に並んだのは11番。残り188ヤード、4番ユーティリティーでの第2打をピン奥2メートルにつけ、チャンスが訪れた。「トップに並んだというより、全さんはすぐにバーディーをとってくる、と思ったので、わたしはもっと頑張る、と自分に言い聞かせました」という。ターニングポイントとなるこのホールでバーディーをとると、12番でも連続バーディーが来て、終わってみれば、2打のアドバンテージを握った。


 「ボギーでも、全さんは動じません。第2打の精度が素晴らしく、パッティングが上手なので、ゴルフが簡単に見えます。そこがすごいと感じました。やっぱり大きな存在ですね。2打差はないものと思って、追いかけるつもりで最終日をプレーします」と、ライバルを冷静に分析した。20歳、経験の少ない堀が、ツアーで百戦錬磨のベテランとも互角以上に戦える極意は、記憶・記録・勤勉という3つのKがキーワード。「同じ失敗をしないように、ゴルフノートを毎日、つけています」。日記のようなゴルフノートをつけ始めたのは、高校1年。継続は力になる。その数は30冊を超えた。ツアー初優勝のアクサレディスの夜は、「気持ちの面で、強気のゴルフができたことを思い出して書きました」。何しろ、堀は読書が趣味。「ミステリーが大好き。湊かなえさんのファンです」と話した。


 一方、読書量のおかげだろうか、トークも巧み。礼儀正しさ、人をひきつけるコメントなど、ファンが急増中という理由もわかる。とはいうものの、「人見知りで、あがり症。人前に出るのが苦手です」。それを解消したのもゴルフのおかげだった。アマチュア時代のナショナルチーム、LPGAの新人研修では、礼儀作法やスピーチを徹底して叩きこまれる。えてして、それはすぐに忘れてしまうことだが、堀は読書や映画鑑賞などを通して、さらに磨きをかけた。「ナショナルチームの合宿では、スピーチの時間がありました。テーマを決めて、人前で話す練習はゴルフよりもつらかったです」。ちなみに、あすの優勝スピーチも楽しみだが、さて、優勝スコアはどのぐらいと予想しているのだろうか。「18アンダーですね」。あと2アンダーを積みあげれば、ツアー2勝目が手中にできることになる。もちろん、それは、堀の奥ゆかしさだろう。過去、72ホールの最少ストロークは、不動裕理、キムヒョージュの通算17アンダー。きっと、このレコードを知っていたから、18アンダーと答えたに違いない。「最終日は、自分を超えます」。当然ながら、記録にも、ファンの記憶にも残るストーリーをつくっている。

全美貞 (2位:-14)
「ロングパットやアプローチのミスが多くてスコアを伸ばせませんでしたが、調子はそんなに悪くありません。今日は堀さんがすごかった。全部よく出来ていました。明日はリベンジというか、集中してしっかり打っていきたいです」。

東浩子 (3位タイ:-10)
「(1H 残り125yをショットインイーグル)打った瞬間にいいなって手ごたえがありました。ピンを狙って打ちました。今日はイーグルのいいイメージがあって、1日そのイメージでゴルフが出来ました。明日は今日のように、全てが上手くはいかないと思いますので、スコア落とさないようにして、最終的にスコアを伸ばせれば。優勝は狙いますけど、自分には足りないものもあると思うので、まずは自分のゴルフが出来るように攻めていきたいです」。

イボミ (3位タイ:-10)
「(昨日17ホールパーオン)今日も16ホールパーオンでした。ショットは好調です。トップとはちょっと差がありますが、ショットが良いので明日頑張ります」。

金田久美子 (6位タイ:-8)
「(3日間ノーボギー)ボギーになりそうだったのは11番ぐらい。前半は寄せワンのパーばかり、バーディーも入らず悲しくなってきて。後半頑張ろうと思って、バーディー3つ取れたので良かったです。明日はノーボギーも大事ですが、攻めのゴルフをしてビッグスコアを出したいですね」。

成田美寿々 (6位タイ:-8)
「最後もう1個欲しいと思っちゃったのがいけなかったですね。でも内容的には最後以外は悪くなかったので、明日は出来るだけ伸ばして(トップに)近づけたら良いなと思います」。

アンソンジュ (13位タイ:-7) 9H ホールインワン
「試合では初めて。気持ちよかったです!(賞金200万円)すぐ後ろのボードでチェックしました(笑)」。 

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