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2019.12.1

ツアー史上初の偉業 申ジエがけん引した新時代

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 宮崎カントリークラブ(宮崎県)最終日

 円熟のシーズンが、LPGAツアーの歴史へ刻まれた。申ジエの、年間平均ストロークは69.9399。史上初、60台である。必死に目指した賞金女王獲得は20年以降へ持ち越されたものの、驚異のレコード誕生に、「まだ信じられない。皆さんから、おめでとうといわれたけど、私が自分で確認するまでは、ちょっと…」。厳しい戦いが終わったばかりである。最終日、68をマークして、通算4アンダー。7位タイへ食い込んだ。安どの大きなため息をついた。

 「日本では素晴らしい先輩がたくさんいらっしゃった。だから、私が頑張ってこられたわけですよ。ツアーメンバーになってからコースが年々、難しくなっている。いくらクラブやボールが進化をしても、プレーをするのは人間です。年間平均ストロークを下げることは、本当に至難の業。だから、まだ自分が(記録を)成し遂げられた実感がわいてこない」と、淡々と話した。

 その上で、「今シーズンはハイスコアを、たくさんマークすることができたと思います。技術面の向上というよりも、やはり競技の運び方、コースマネジメントが成長したことが最大の要因でしょう」と分析している。トップ選手は孤独だ。決して意識をしているわけではないだろうが、近寄り難いオーラを漂わせているからだろう。ところが、今季、周囲には多くの若手選手が集まっていた。

 「振り返ってみると、ずっと自分のために戦ってきました。それは否定しません。でも、今年は後輩と過ごす時間がとても多かった。彼女たちが私を受け入れてくださって、ね。今まで私が学んできたことを伝えたい。そういう気持ちがとても大きくなった」と感謝の気持ちを表している。渋野日向子は、「皆さんのために頑張る」と常々、口にしていたが、申も同じ気持ちで戦っていたのだ。

 11月、賞金女王をめぐる争いが激化。トップ3の競演は、かつてない盛り上がりを見せた。奇遇だが、3人の姓はすべてSで始まる。3Sの頂上決戦は、ゴルフを知らない日本中のファンの注目を集めた。どのピースが欠けても、熱狂はなかっただろう。タイトルとは無縁に終わったが、新時代をけん引したことが誇らしそうだった。前週、不幸なアクシデントで右手を負傷。それでも、言い訳をせずに必死にプレーをした。

 「自分をほめたい。この記録が新たな目標になる。選手の皆さん、私の記録へ挑戦してください」とメッセージを添える。元世界女王は、心の広い人格者。この日、サンデーバックナインで披露した4バーディーのチャージ。「来年こそ」-の挑戦状だ。

(メディア管理部・中山 亜子)

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