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2014.4.20

KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日

規格外の15歳 勝みなみが歴史に残る大偉業達成

 2014年度LPGAツアー第7戦『KKT杯バンテリンレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)の最終日が、熊本県菊池郡の熊本空港カントリークラブ(6,455ヤード/パー72)で開催された。

 混戦の優勝争いが予想された大会最終日。首位と1打差からスタートしたアマチュアの勝みなみが前半にスコアを2つ伸ばし単独首位に抜け出すと、5バーディー・1ボギーの68ストロークで通算スコアを11アンダーまで伸ばし、史上4人目となるアマチュアでの優勝を達成。LPGAツアーの最年少優勝記録を更新する15歳293日での快挙を成し遂げた。1打差の2位にはイボミ(韓国)、4打差の3位には李知姫(イチヒ・韓国)が入った。(天候:曇り、気温:16.5℃、風速:4.2メートル)


 ツアー最年少優勝記録の更新。史上4人目のアマチュア優勝。勝みなみがこの世に生を授かり15年と293日目のこの日は、157センチ、56キロの小さな体が成し遂げた大きな快挙によって、文字通り記録にも記憶にも残る一日となった。「優勝は考えてもなかったです。記録についても知らなかったです。今聞きました」。快挙について問われるとそう無邪気に笑いながら答えた。この3日間加熱し続けた周囲の期待と全く無縁のところで、ただ純粋に大好きなゴルフを楽しんでいただけの15歳が、歴史を塗り替える金字塔を打ち立てた。



 「スイングはほぼ自分で考えてつくりました。誰かのスイングを参考にしたとかもないです」。そのゴルフは独学でつくりあげたという。最終18番、ナイスパーセーブにつながったバンカーショットの距離を問われ「分からないです。バンカーショットは見た目でやってるんで」。これまでの常識がくつがえりそうな言葉がポンポン飛び出してくる。ツアープロなら誰もがしびれる最終日も「最終ホールちょっとしましたけど、それまでは全然無かったです」と緊張と無縁で過ごした。これまで一番緊張したのは「アマチュア大会の優勝スピーチ」と語った前日の会見の言葉通り「優勝スピーチはすごい緊張しました」と最後に屈託なく笑い飛ばした。



 目標とする人は"宮里藍"。その宮里藍が持つ日本人最年少優勝記録を塗り替えた感想の問いにも「まだ実感が湧かないです。ちょっと時間がたてばテンションが上がってくるかと思いますが」とあっけらかん。これから加熱するであろう周囲の喧騒にも「プレッシャーはそこまで感じないほうだと思うので、これからもいつも通り普通にラウンドすると思います」と、スーパー高校生の軸は全くブレそうにない。「オリンピックに出たいです。金メダルを獲りたい」。そう目を輝かせた15歳のヒロインに、不可能なことなど無さそうな気がする。


イボミ (2位:-10)
「午前中、風も強くて距離感が合いませんでした。パーを取ることが精一杯でした。18番の3打目はカップを狙いました。最近のアマチュアはすごいですね。メンタルも強いし、自分に合ったゴルフを考えてプレーをしている。勝さんとまた会えるのが楽しみです」。

原江里菜 (4位タイ:-6)
「最初でボギーを打ったり、前半流れが良くなくて、正直悔しいというのは無いですね。今日は私の日では無かったです。この繰り返しなので…。我慢ですね。(勝みなみの優勝)プロである限り、プロが勝たないといけないと思います。でもプロのレベルも全体的に上がっている中ですごいと思います」。

福田真未 (6位タイ:-5)
「メンタル弱いですね。ティーショットとか普通に出来なかったり、緊張していたみたいで。イージーミスをしたり、リズムもいつもと違ったみたいです。冷静さが無かったし、自分のプレーが出来ないまま今日一日が終わりましたね。(勝みなみについて)見ていて思い切りがいいなと思いますね。みなみちゃんの実力はプロの技術と変わらないものを持っていると思います」。

中村香織 (8位:-4)
「今週は去年使っていたアイアンに戻して、そしたらアイアンだけでチャンスにつけることが出来たし、パッティングはもともと良かったので。(勝みなみが優勝)すごく良いことだと思うし、刺激になりますね。ジュニアの育成が上手くいっている証拠だと思いますし、これからまたプロになりたいと思う子が増えてきて、世界で活躍する選手が出てくればいいと思います」。

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