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2014.5.8

ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 1日目

百花繚乱の公式戦開幕!
忍耐のフォンシャンシャン、爆発した鬼澤信子、ギャラリーへ感謝の宮里藍

 2014年LPGAツアーの公式戦『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』の第1日が8日、茨城県つくばみらい市の茨城ゴルフ倶楽部(6,630ヤード/パー72)で行われた。2アンダーで首位に立ったのは、フォンシャンシャン(中国)。1打差の1アンダーに菊地絵理香、鬼澤信子、穴井詩、香妻琴乃が続き、さらに1打差のイーブンで、渡邉彩香、アンナ・ノードクイスト(スウェーデン)ら8人が続いている。(天候:曇り、気温:21.6度、風速:7m)



 気まぐれにコースを吹き抜ける7メートルの強風。12番でその読みを間違え、第3打を池へ打ち込んでしまった。それでも、フォンシャンシャンはボギーでしのぐ。「風があったり、なかったり。とても状況判断が難しかった。こんな天気の時は、とにかく我慢です。私がプロになって7年目。いろいろな天気、コースでプレーしてきた経験が生きた。我慢したから、次のホールのバーディーにつながったのだと思います」。忍耐の証明が単独首位。

 22パットのデータが示すように、パッティングが冴えた。一方で、反省も忘れない。「ショットがいまひとつだったせいで、パーオンが…」。今シーズン、来日するのは初めて。昨シーズンの日本ツアーは7戦して未勝利だけに、気合も入る。「日本が大好きです。プレーしていて気持ちがいい。コース、親切な選手、それから、日本の食べ物がすごくおいしいから」。好物はすき焼きだ。「2日目のプレーが終わった後、すき焼きを食べに行くつもりでいる。なぜ? 私のエネルギー源は牛肉だから。アメリカツアーでは、ラウンド中、おなかがすいたら、ビーフジャーキーの小さなかたまりを口に入れる。そうすると元気が出ます」。これがシャンシャン流の勝負メシ。

 そんな豪快な一面を明かす一方で、24歳の女性らしさも表現する。両指のツメには、鮮やかなグリーンのネイルアート。コースではより映える。「もうすぐ夏。季節を先取りしました。だけど、ネイルは(宮里)藍さんですよ。いつもきれいですからね」。先取りといえば、最終日のウェアはすでに決めてある。燃えるような赤だ。サンデーレッドのタイガー・ウッズとは対照的で、派手なガッツポーズはつくらずに淡々とプレーするのが特徴のひとつ。「風がなくなれば選手みんながスコアを伸ばしてくる。でも、私は2日目からも、自分のプレーに集中するだけです」。静かに、しっかりと自分を戒めた。



 勝負の世界。「もし」とか、「れば」の言葉を使うべきではないかもしれない。しかし、今大会、1アンダーで第1日を終えた鬼澤信子が勝利をおさめると、昨年の茂木宏美の大会最年長優勝記録を上回ることになる。「ありがたいよ。アンダーパーは。鬼澤、上デキです」と独特の表現でこの日のプレーを振り返った。

 「そんなに調子がよくない」といいながら、好調の要因となったのが、スタートの10番。「手前2メートルのおはようバーディーでしょう」。ただ、いいことは続かないのが、公式戦の恐ろしさだ。続く、11番でボギーとした後、12番では何と5オン2パットのダブルボギー。「あそこで大噴火しました」とはいえ、気持ちをサッと切り替えた。気分を落ち着けるため、コースと話をすることにしたという。「風とも会話しないとね。それから、歌も…。こういう時は、B'zに限ります」。

 コースで歌を口ずさむといえば、勝みなみの代名詞。親子ほど年齢の開きがある15歳は、ツアー史上最年少優勝を飾った。「勢いってすごいと思う。私はあの年頃、キャディーをしながら、その後にゴルフを、という毎日。時代が違うといえばそれまでだけど、コースに出たら、10代も20代も関係ない。最年長優勝のイメージはいつも描いている」。そして、こんな感謝の言葉を加えた。「素晴らしいリズムをつくってくれた、同組の葭葉さん、チュティチャイさんにもお礼をいいたい」。



 森田理香子、アマチュアの勝みなみと、日本中が注目したペアリング。宮里藍は、ロケットスタートとはいかなかったが、第1日を振り返り、「全体を通していいプレーができた」と話した。

 ティーオフする前から、宮里組の周囲は人の波。「実は…」と前置きして打ち明けたのは、「ゴールデンウイーク明けで、個人的にそれほどギャラリーがこないのでは、と思っていました。だから、いい意味で期待を裏切って下さって…。これが、理香子ちゃんと、みなみちゃんの注目度の高さなんだ。そう感心しました」。ただ、これは、どうみてもご謙遜。スタート時、選手紹介のアナウンスを行うと、最も歓声が大きかったのは、宮里。「本当にありがたいです」と会見では深々と、それから照れくさそうな表情を浮かべ、頭を下げていた。

 さて、肝心のプレー。良かったといいながらも、もちろん満足できるものではない。「シーズン当初から今までのパッティングの状況を考えれば、きょうは入った方。私の考えは、今は100パーセントじゃなくていい。1試合、1試合を消化しながら、自信を積み重ねている段階だから、です」。そんな控えめなコメントでも、「アプローチは90点です」と目を輝かせた。

菊地絵理香 (2位タイ:-1)
「結構いいパーセーブもありましたし、パッティングもここ最近無いぐらいいい感じで打てていました。明日からグリーンが硬くなってくると思うので、そこを上手く計算してできるかですね。4日間は挽回が利くので結構好きです」。

穴井詩 (2位タイ:-1)
「(風の中)耐えたと思います。割とピンチもあったのですが、パーパットがよく入ってくれました。明日以降も今日と同じように力まず冷静にプレーしたい。力まず冷静に、は今年のテーマです」。

香妻琴乃 (2位タイ:-1)
「コンタクトを家に忘れてきてしまいました。度が低い予備のコンタクトはあったのですが、打った球がどこいったのか分からなくて…(笑)。明日持ってきてもらいます。先週は悔しい気持ちの方が多いです。最終日自分の自信になるショットが出来なかったのが悔しいです。今週は今日みたいに1ホール1ホールを見てゴルフを出来るようにしたいです」。

アンナ・ノードクイスト (6位タイ:イーブン)
「今日はとてもタフでした。風が強かったし、グリーンが小さかったです。明日はもう少し風が静まってくれたらなと思います。とにかくうまくプレーをし続けて、バーディーをとっていきたいです」。

宮里美香 (27位タイ:+2)
「風が強かったですが、良いパンチショットも打てました。でもティーショットは難しかったですね。パー3の風を読むのが難しかったです。ショットの感じは悪くないので、しっかり攻められればいいかなと思います」。

横峯さくら (43位タイ:+3)
「明日は午前スタートで天候もどうなるか分かりませんが、しっかり我慢できるプレーができれば…。今日は全然我慢できなかったので」。

森田理香子 (95位タイ:+7)
「今日はもったいないところもあったし、しょうがないところもあったし、良いショットしてもチャンスにつかないこともあったので…。打ち過ぎは打ち過ぎなんですけど。明日アンダーで回って元に戻していければ」。

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