2020.9.8
笹生優花 シンプルが支える集中力、対応力
<Photo:Ken Ishii/Getty images>
日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)
昨年の最終プロテストと同じコースで勝負。ところが、笹生優花は意外なほど、あっさりと答えた。「去年のことは、あまり覚えていない。プロテストよりも、距離が伸びました。ティーショットが難しい」。あっけらかんとしたものだ。このおおらかさが勝負強さを支える。
余計なことは考えない。常に新鮮な眼差しで、コースへ勝負を挑む。「目標スコアなどは設定しない。とにかく、その日に頑張る。しいていえば、前日よりもスコアを落とさないようにしたい」と、極めてシンプルなのだ。というわけで、プロ4試合を経験し、「どんなコースが私に合っているのか、合っていないかなど、まだわかりません。毎週、いや毎日、ゴルフは変化するものです。そのコースに対応していくのが、とても大事なこと。だから、得意、不得意などつくらない」。
今までのように、考えを自分の言葉で語った。一方で、これまで通り、哲学的な一面を垣間見せる。「ゴルフを始めて、10年ぐらい。私の人生は、ここまでほぼゴルフ。意識をしたことはないけど、ゴルフに人生がつながっているかなぁ」と語っている。
この日は18ホールをプレー。あすも18ホールをラウンドして、開幕へ備える。「クラブのセッティングを考えながら、プレー。第1戦のアース・モンダミンカップからのルーティン。すごく大事です」。本番を想定しながら、何がベストなのかを追究する。19歳にもかかわらず、選手から強い、うまいと絶賛の声が集まるのは、こんな思考法と入念な準備を行っているからだろう。
今大会の4日間はインターネットライブ配信される。ファンへどうアピールするかという3つの質問だ。
①見てほしい技→「すごい技術があるわけではありません。視聴者の皆さんが、私のプレーをみて、すごい-と思ってくださったところが、すごいところだと思います。皆さんが決めてください」。
②見てほしい表情→「プレー中は真剣。ほとんど、真顔だと思う。たまには、キャディーさんとゴルフ以外の話をします。おそらく、笑っているときはそんな時でしょう」
③今大会のウェア→「色のバリエーションが少ない…。これまで通りでしょう」
個性的なニュースターは威風堂々と、プロ日本一決定戦へ臨む。
(メディア管理部・中山 亜子)
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