2020.10.8
鈴木愛 東名CCとの相性に賭ける
スタンレーレディスゴルフトーナメント 東名カントリークラブ(静岡県)
もし、無観客開催でなければ、最も多くのギャラリーが注目したであろう第1日の組み合わせは、午前8時50分スタートの第12組。19年の賞金女王・鈴木愛、今季の日本女子オープンゴルフ選手権を制した原英莉花、19歳のルーキーにして今季2勝の笹生優花の直接対決だ。
しかし、鈴木は、「いいペアリングだとは思うけど、今は私の調子がいまひとつ。ちょっと、やりづらいかもしれない。本当なら、負けないように頑張らないかんとなるけど、今回は考えていない」と本音が口をついた。
悩みは深い。開幕を翌日に控え、雨に打たれながら練習を続ける。ドライビングレンジと練習グリーンで試行錯誤を重ねた。というのは、「コースはすごく好きです。いいイメージもある。でも、肝心のパッティングがいまひとつで、モチベーションがなかなか上がりません」と首をひねる。
今季、ここまでの重要なトーナメントと位置付けた8月のニトリレディス、9月の日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯で予選落ちを喫した。そこで、パッティングのグリップを3年ぶりにクロスハンドにする苦肉の策まで…。デサントレディース東海クラシックは8アンダーで8位タイ、日本女子オープンは2アンダー、14位タイと上り調子もうかがえるが、「(状態は)変わらないです」と、いまひとつの手応えだ。とはいうものの、手をこまねいてばかりはいられない。東名カントリークラブとの相性だ。
優勝こそないが、「3日間のうち、1日はいいスコアが出る。特に何かというわけではなくても、気がつくとスコアが良かった」と前置きし、「アップダウンが激しいからかもしれない。慣れ親しんだ四国には、こういうタイプのコースが多い。だから、イメージが出しやすいのかなぁ」と分析した。
悪いことのあとには、良いことがやってくる。努力は報われるものだ。居残りの愛は、誰よりもそれを知っている。
(オフィシャルライター・宮脇 廣久)
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