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2021.4.11

8メートルを決めた 稲見萌寧2週連続V

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGA ツアー2020-21シーズン第20戦『富士フイルム・スタジオアリス女子オープン』(賞金総額1億円、優勝賞金 1,800万円)大会最終日が4月11日、兵庫県・花屋敷ゴルフ倶楽部 よかわコース(6,390Yards/Par72)で行われ、稲見萌寧が2週連続優勝を飾った。勝負は通算5アンダーで並んだ、今年好調の小祝さくらとサドンデスのプレーオフへ。2ホール目で稲見がバーディー奪取で振り切った。これで21年の戦績は通算6戦3勝。2打差の通算3アンダー、3位タイは比嘉真美子、キムハヌル、ペソンウが入った。
(天候:晴れ 気温:15.4℃ 風速:1.7m/s)

 プレーオフ2ホール目、こん身のバーディーパットが鮮やかに決まる。稲見萌寧の勝負強さが、この日は小祝さくらに勝った。「このパッティングを決めないと、絶対に勝てないと思った。体中に残っているすべての力を使い、気合を入れて」。8メートルと決してやさしいものではなかった。それでも、ミスをするわけにはいかない。真骨頂である。

 「プレーオフは絶対に負けない」という絶対の自信が支えた。これで3戦3勝。「勝負をかけることを決めれば、全身が勝手に集中する」という。優勝が決定した瞬間、大きな喜びの波が次から次へと押し寄せる。「すごくうれしい。純粋に勝ったことがうれしくて…」とひと息ついて、「しばらくして、そういえば前週も優勝だった、ことを思い出した。気がついたら倍のうれしさがこみあげてきて…」とも話している。

 最終日は大混戦。勝負が動いたのは後半だ。パー3の15番。5Iで70センチにつけたナイスショットが、チャージのサインに変わった。「朝の練習場から、ショットの調子が良くない。コーチとテレビ電話をしながら必死。もう、アプローチとパッティングで頑張ろうとスタートした」と振り返った。

 14番までは、なるほどパーを重ねる粘りのプレー。「風の読みがいまひとつで、クラブの選択ミスをして、かなり苦しかった。それだけに、15番でようやく合った-という感じがします」と解説する。続く16番はピン手前6メートル、17番でも3メートルをビシッと決める3連続バーディーで首位に立った。

 1打差をつけて18番を迎えたが、2メートルのパーセーブに失敗。小祝とのプレーオフへ臨む前、「やってやるぞ、という気持ちでした」と気持ちを新たにした。ミスをしたら負けるという極限のプレッシャーを、存分に楽しむ余裕が読み取れる。

 勝負が終わり、小祝は、「ショットで飛距離が伸びている。パッティングも上手でした。後輩でも強いです」と称賛。それを伝え聞くと、「ショットから、パッティングまでオールラウンダーのさくらさんからほめられると本当にうれしい。メンタルの強さまで尊敬する選手ですからね」。満面に笑みをたたえた。

 今年は、6戦3勝。堂々の勝率5割である。次週は3週連続Vをかけて熊本へ。こうなれば、賞金女王のタイトルも視界へ入るはずだが、「もっと、賞金ランキングをあげたい。女王は最後の最後でしょう。タイトルを手にするのは、常に上位をキープしなければなりません。今の私は毎試合、上位にいることが目標ですからね。でも、究極の目標は、永久シードを獲得すること」とも語っている。

 なるほど、将来へ向けて手放しでは喜べない。JLPGAツアー通算5勝だから、あと25勝もある。

(メディア管理部・鈴木 孝之)

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