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2021.5.23

独走Vの稲見萌寧 36H最少V記録を更新

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGA ツアー2020-21シーズン第26戦『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』(賞金総額7,000万円、優勝賞金1,260万円)大会最終日が5月23日、愛知県豊田市・中京ゴルフ倶楽部石野コース(6,486 Yards/Par 72)で行われ、稲見萌寧が通算15アンダーで優勝。36ホール短縮競技の最少ストローク優勝記録を更新した。2位に5打差をつけてスタートしたこの日も、安定感が際立つ。4バーディー、ノーボギーの68をマークした。シーズン6勝目、今年は5勝目。6打差の2位は9アンダーで大里桃子が入った。
(天候:晴れ 気温: 23.3℃ 風速:3.3m/s)
《グリーン=スティンプ:11 3/4フィート コンパクション:24mm》

 勝負に絶対はないといわれるものの、今回ばかりは絶対があった。稲見萌寧の独走優勝。6打差をつけたひとり旅は、まったくツケ入るスキを与えなかった。「今回のような優勝パターンは初めて。競って勝っても両方いい。ただ、競る展開の方が、心が出る。ハラハラドキドキの楽しさがありますからね」。

 2021年は、これで12戦5勝である。驚異的ともいえる快進撃はスピードが鈍りそうなムードなどいっこうにない。5打差のアドバンテージでスタートしたこの日も、1番でピン奥5メートルのバーディーを決めた。「前半、何があるかわからない。とにかく気を抜かず、差が縮まらないように、と思った。その意味で1番のバーディーが本当に大きい」と振り返る。

 そして、さらに加速したのが3番。左奥10ヤードから、チップインバーディーは鮮やかとしかいいようがない。後半も11番で左奥10メートル、16番の2メートルのバーディーも落ち着いてカップイン。「きょうは、ピンポジションが難しい。プレー途中で、ボギーがないことに気がついた。だから、ノーボギーのラウンドも目標。とにかく、内容が良かった36ホールでした」と総括している。

 ただし、大会が開幕するまでのプロセスは、試行錯誤の連続。キャディーをつとめた奥島誠昭コーチが明かした。「17日の練習から、パックスイングの上げ方が気持ち悪いと本人がいい出し、ずっとレッスンです。競技が中止に21日も。ぼくの方がもう帰りたい、といったぐらい」。

 しかし、第1日にはツアー最少ストロークタイの61をマークした。大変身の裏には、こんな苦労がある。完ペキ主義者を自任するだけあって、少しでも心配や不安、はたまた違和感があれば払しょくしようと練習を繰り返す。ゴルフに限らず、スーパースターは臆病だといわれるのは、わずかなことでもおざなりにはしないからだろう。つまり、「絶好調」は極めて少ない。

 「これで良し」とせず、究極を求め続ける。一貫した姿勢はプロ入り以来、変わっていない。「もうちょっとショットを安定させたいです。それだけではなく、すべてを向上させていきたい」と、改めて話した。目前の試合だけに集中し、常にベストを尽くす姿勢がゴルフ人生の不変テーマである。

 一方、好成績をつみあげたことで東京オリンピック日本代表という、うれしい副産物が視野へ入ってきた。6月27日時点のオリンピックランキングで決定。前週まで4番手だったものの、2番手の古江彩佳を抜くことは間違いない。さらには、米ツアー参戦中の渋野日向子の成績しだいで、2番手浮上という可能性が加わった。

 「オリンピックのゴールドメダリストで、印象に残るのは吉田沙保里さん。大事な時に、しっかり結果を出す人。ここ一番で決められる人です。もし、出場できればとても名誉なことだけど、私はそれがゴールではありません」と、信念がブレることはない。記録づくめの2日間、用具契約するメーカーが主催する今大会で、大仕事を成し遂げた。プロの矜持をプレーで体現した圧巻の36ホールである。

(メディア管理部・鈴木 孝之)

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