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2021.6.5

吉報を車中で- 小楠梨紗、ドラマチックな66

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ヨネックスレディスゴルフトーナメント ヨネックスカントリークラブ(新潟県)第2日

 小楠梨紗が急上昇。執念の第2日、満足そうにほほ笑んだ。この日は首位から8打差の2オーバー、58位タイからのスタート。裏街道の10番から、6バーディー、ノーボギーの66で8位タイへ浮上した。第2日は、裏街道からのスタート。ところが、前日とは別人のようなプレーの連続に驚かされた。

 10番、残り154ヤードの第2打はグリーン手前10メートルへ。このロングパットを沈める。勢いに乗って11、12番で3連続バーディーを奪取。「気持ちに余裕ができた。そこからは、無理をせずに(グリーンの)センター狙い」と振り返る。今大会、5月31日の主催者推薦選考会から挑戦した。しかし、落選の憂き目に。せっかく新潟まで来て、簡単にあきらめるわけにはいかない。わずかな可能性をかけて、そのままウェイティング登録を行った。ところが、開幕前日までの欠場者繰り上げは自身の直前でストップ。それでもあきらめられない。第1日のスタート前から駐車場で待機した。連絡は突然、やってくる。

 「(上田)桃子さんが、首が痛いということはインターネットのニュースで知っていた」という。が、その上田がスタート前になっても首痛が癒えず、急きょ欠場になった。ちなみに、車中で待っていた小楠へ連絡が入ったのは、スタートの15分前。「雨が降っていたし、練習はしていない。出場できるという電話が来たので、あとはバタバタです。あまり良く覚えていないけど、1番の第1打はお願いだから真っ直ぐ飛んで-と祈った」そう。そんな気持ちが痛いほど伝わってきた。それだけに、せっかくのチャンスを生かさない手はない。前日から8打もスコアを縮め最終日へ向かう。

 今回は、リランキング83位で舞い降りた幸運。ウェイティングからの優勝は、17年ゴルフ5レディスのO.サタヤと18年マンシングウェアレディースの香妻琴乃の過去2回の例がある。「目の前のことに集中します。そして、無理をしないように」と、はやる気持ちを必死に抑えた。ドラマチックな2日間。今夜はゆっくり休んで再び、猛チャージを期している。

                                                           (メディア管理部・鈴木 孝之)

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