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2021.7.29

ベスト更新 新海美優-猛暑に躍る

<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>

 JLPGA ツアー2020-21シーズン第36戦『楽天スーパーレディース』(賞金総額8,000万円・優勝賞金1,440万円)が7月29日、兵庫県加東市・東急グランドオークゴルフクラブ(6,568ヤード/パー72)で開幕。第1日から好スコアが続出し、猛暑の大熱戦になった。首位は7アンダーの菅沼菜々、新海美優、吉田優利。1打差の6アンダー、4位タイにカリス・デイビッドソンがつけた。今大会は同ツアーで公式競技を除く、初の主催試合。永遠に称えられる第1回チャンピオンを目指し、デッドヒートが展開されている。
(天候:晴れ 気温:29.8℃ 風速:4.3m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:23mm》

 新海美優がフェアウェイ、グリーンで躍動した。自身のベストスコアを更新。7バーディー、ノーボギーのラウンドに満面の笑みをたたえた。

 「私がビックリ。このところ、ショットの調子がいいのにパッティングいまひとつでした。それがきょうは…。とてもいい感じでストロークができた。ピンチがない。惜しかったのは、2.5メートルのチャンスを2度はずしたぐらいでした」と、好調の要因を分析する。

 予感があったのだろうか。意外な前夜のエピソードを明かした。「けさ、スタートは午前7時5分。どういうわけか、起きられるかなぁ、と不安が襲ってきた。午前4時前の起床だから、夜8時にベッドへ入ったのに、まったく眠れない」といい、「寝付いたのは、11時を過ぎていたと思います。仕方がないから、韓流ドラマをみたりしていましたね」。

 寝不足にかかわらず、前半から絶好調だった。このあたりがゴルフの不思議というものだろう。ここ数年は、ショットの不調に悩まされた。「元々、ドローボールでした。ただ、そのドローが強くなって、ストレートボールを練習。でも、それが不振の原因になった。ティーイングエリアで、どちらのボールを選択したらいいのか、わからない。つらかったです」と打ち明けている。

 そうはいっても、ゴルフへの情熱はむしろ高くなった。「予選落ちしても土曜、日曜日は自宅でゴルフ中継をみている。たとえ、プレーがうまくいかなくても、すごくおもしろい。やはり、私はゴルフが好きなんだなぁ、と再確認してきた」と、しみじみ語っている。

 この日は、特にショットの切れ味が抜群。5、7、12、15、17番はすべてピン1メートルにつけた。「今は、うまくいかなくてもなるようになれ-と気持ちの切り替えがはやい。ラスト3ホールでスコアを伸ばせる選手になれるように、あすからまた精いっぱいプレーします」と気を引き締める。

 努力は、いつか報われるものだ。ただし、それがいつやってくるのか。そして、いつまで続くのかわからない。ただ、ベストスコア更新の記録は残った。これが、あすから精進の源になる。今夜はぐっすり休んで英気を養ってほしい。

(メディア管理部・宮崎 善秀)

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