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2022.1.12

93期生・2022年の挑戦 篠崎愛

<Photo:Ken Ishii/Getty images>

  561人が受験して、22人が合格。JLPGA最終プロテストは日本一の最難関資格試験のひとつだろう。2021年はコロナ禍で2度のテストが行われた。6月、合格した93期生は25.5倍の競争を突破してライセンスを手中に。22年、飛躍を胸に2年目のシーズンをスタートする。

 しのざき まな=1997年10月8日、栃木県上三川町出身

 1Wの平均飛距離は250ヤード。157センチ・48キロと体形に恵まれているわけではない。「それほど、大きくなくても頑張ってボールを飛ばしています」といい、さわやかな笑みを浮かべた。さて、取材へ入る頃合い。となると、自然に背筋が伸びた。凛としたたたずまいが印象に残る。

 最終プロテストは5回目で合格。ただし、気の持ちよう、考え方ひとつでこれほど変われるのか-そんなエピソードを次から次へと語ってくれる。なかなかのお話上手だった。

 「4回目の最終プロテスト受験に失敗。もう、一人でゴルフを続けることに限界を感じました。それまで、コーチがいなかったから、指導を受けようと思い立ったことがきっかけ。同い年の幡野夏生さんからすすめられ、三觜喜一さんの指導を受けるようになりました。おおまかにいうと、ゴルフの質が劇的に変化。たとえば、アゲンストの風なら、クラブの番手をあげる。そんな選択肢が当たり前だったけど、ローボールを打つ。スピン量を増やさないなど、たくさんのバリエーションを身につけることができた。正しい選択を徹底的に勉強です」

 「コースマネジメントも大きく変わったと思う。技術的に、スイングを大きく変えた。コンパクトにフラットにして、精度を重視するように。元々、飛距離は出るけど1日、一発はOBが出る-そんな感じです。プロテストの4回の失敗を振り返っても、合格には4-5打足りない。そういうと、まったく惜しくはない気がしますけど、テストは4日間。1日1打になるでしょう。何とかなっていたかもしれない。もっと丁寧にプレーしていたら…。すごく1打の重みを感じたのは、あの頃です」

 19年までTPD単年登録でツアーへ出場した。しかし、規定が変更され、最終プロテスト合格者でなければツアー出場が認められないことに。「私には、ゴルフしかなかった。だけど、ゴルフもなくなった。何者でもない。つらかったです。だけど、逆にすっきりした気分。それなら、やりたいことをやってみようと、スノーボードをはじめた。私が小さい頃、両親がスキーのインストラクターをしていたから、スキーの経験はある。それにしても、スノーボードは楽しい。吹っ切れたような気分になった」

 それだけに、コロナ過でも常に前向きの姿勢をたもつことができたのだろう。21年6月、念願の永久ライセンスを手中にした。「応援してくださる方がたくさんいます。どうすれば、私のゴルフをみてもらえるかと考え、ユーチューブをはじめました」。大安吉日の7月15日から開設したYouTube動画『まなてぃの法則』は、明るく取り組むスタイルが一目瞭然だ。しかも、ユーザーを楽しませてくれる。

 「今年は結果を残します」と話した。21年は試合出場のたびに、ひとり反省会の動画をアップ。22年は新コンテンツ、ひとり祝勝会を心待ちにしています。

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