1. ホーム
  2. ニュース&トピックス
  3. 初Vから連続優勝 岩井千怜-史上3人目の快挙

2022.8.21

初Vから連続優勝 岩井千怜-史上3人目の快挙

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2022シーズン第24戦『CAT Ladies2022』(賞金総額6,000万円、優勝賞金1,080万円)大会最終日が8月21日、神奈川県足柄下郡・大箱根カントリークラブ(6,638ヤード/パー72)で行われ、首位スタートの岩井千怜が通算13アンダーで逃げ切りV。史上3人目のツアー初Vから2週連続優勝を達成した。1打差の通算12アンダー、2位にサンデーチャージで64をマークした山下美夢有が入り、通算10アンダー、3位タイは竹田麗央、勝みなみ。
(天候:曇り時々雨 気温:25.4℃ 風速:3.2m/s)
《グリーン=スティンプ:12 1/2フィート コンパクション:23mm》

 岩井千怜が史上3人目の偉業を達成した。しかも、プロ2年目で初Vから2週連続優勝は、西田智慧子以来の快挙。「驚いた。信じられない。私でもできた」と、記録の重みをかみしめた。

 山下美夢有と首位を並走。勝負をかけたのはパー3の17番だった。「1打リードすれば、勝てる。ドキドキ…。怖がらずにクラブを振り切るだけ」。さらに、戦略について、「左からアゲンストの風。風にボールを乗せ、右へ少し流れればいい。高めの打球で勝負でした」と振り返る。

 ピンから4メートルへナイスオン。落ち着いてカップを狙う。「前の16番第2打の感触がすごく良かった。次へつながるショットだったし、流れを呼び込むことができたと思う。ショット、パッティングでも、インパクトに集中です」と話す。狙い通りのバーディー奪取を達成して、最終18番へ向かった。

 パーオンしたものの12メートルはセーフティーとはいえない。「もしかしたら、3パットがある。とりあえず、2パットであがれるように、決めたところへ打つだけでした」。当然のようにプレッシャーはある。ところが、ギャラリーの熱視線まで心地よさそう。初優勝から1週間。この表情の違いにビックリした。

 「ファンの皆さんがいてくださるだけで、内容が変わります。私、見られることが好き。好きなことを一生懸命にやって、皆さんが見てくださっている。本当に楽しいことです」と語っている。きっちりとパーセーブに成功。進化と真価が集約された最終日である。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 優勝会見ではさまざまな内面の違いを告白。「今回はスコアボードを見ていました。13番グリーンで(首位へ)並ばれたことを確認。それから、きょうは何があるかわからない。チャンスを待って、バーディーをとる作戦です」といい、「16番ぐらいからでしょうか。ドキドキしはじめて、いい緊張感。逆に集中力が増したと思います。バーディーはなかなかこなかったけど、リズムを崩さないことを実践。同じタイミングでクラブを振る。波が少なかった。こういうプレーを続けたい」とも加えている。

 理想のスタイルが徐々にみえてきた。ノーボギーのラウンドは内面の成長と、技術の向上も証明した。極めて、珍しいのは6Iを2本のクラブセッティング。飛距離が出るハイブリッドと、ノーマルタイプだ。もちろん、コースに応じて変化させる。柔軟な思考も大きな力に変わった。

 3、17番のバーディーを演出したのは、その6I。「力がなくても、ボールが止まる。カタいグリーンでも対応できます」と説明した。2週連続で1打差の接戦を制している。

 JLPGAツアー、今季の特徴はプレーオフが少なく、1打差の勝負が12回と多いことだ。しかも、楽天スーパーレディース・勝みなみの5打差圧勝以外は、すべて3打差以内。激戦のシーズンなのだ。

 次週は3週連続Vへ挑戦-という大仕事が待っている。次の目標を質問されると、「まだ、気持ちの整理がついていません」。それはそうだが、無限大の可能性を秘めていることは間違いない。


※こちらをクリックすると拡大画像が開きます

このニュースをシェアする

記事検索記事検索ARCHIVE

年を選ぶ arrow
月を選ぶ arrow
カテゴリ arrow
search検索