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2022.8.28

100試合目のメモリアルV 稲見萌寧が連覇

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2022シーズン第25戦『ニトリレディスゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1800万円)大会最終日が8月28日、北海道小樽市・小樽カントリー倶楽部(6655ヤード/パー72)で行われ、稲見萌寧が逆転優勝で大会連覇を達成した。3バーディー、1ボギーの70にまとめ、通算9アンダーで今季2勝目、通算12勝目。今回はプロ通算100試合目のメモリアルVとなった。2打差の通算7アンダー、2位タイは西村優菜、植竹希望、山下美夢有。首位スタートの原英莉花は通算5アンダー、7位タイに終わった。
(天候:曇り 気温:24.2℃ 風速:3.7m/s)
《グリーン=スティンプ:12 3/4フィート コンパクション:24mm》

 3バーディー、1ボギー。起伏が少ないプレー内容とは対照的に、稲見萌寧はコースと全身全霊をかけた勝負へ挑んだ。「シーズントップクラスの難コース。ディフェンディングチャンピオンの責任。通算100試合目など、記念すべき事柄が今回はたくさんあった。私自身、大会を連覇することが初めて。本当に優勝できてうれしい」と安どのため息がもれた。

 最大の局面はさけては通れない、小樽最大の難関・16番だろう。山下美夢有と首位で並走するデッドヒートを展開していたのだ。「15番が終わり、16番へ向かう時から、どうやって、パーをとろうか。そればかりを考えた」という。ティーイングエリアへ立つと、前日とは違う視界の違いに驚きを覚えた。

 「いつもより、フェアウェイが狭い。そう感じた。でも、やり切るしかありません」と決意を新たに。第1打は狙い通り、フェアウェイをキープした。ところが、第2打は、「ピンポジションがダイレクトで狙える状況ではなかった。迷いが少し。悩んだ分、若干のミスです」。

 グリーンをとらえることができない。残り25ヤードの第3打へ集中。極限の状況がスーパーアプローチを演出した。58度でピン50センチへ。「17ヤードにボールを落とし、狙い通り。転がりも良かった」と、パーセーブに成功する。ターニングポイントで打ち勝つ。真骨頂といえるだろう。

 13番では、果敢に2オンを狙い、イーグル奪取はならなかったが2パットでバーディーを決めた。優勝へのプロセスを着実にクリアしていく。それだけに、16番が強さと、勝負強さを際立たせた。

 「特にきょうは、緊張感があった。でも、耐えることが楽しくできたと感じます」と充実の1日を振り返る。今季、ここまで1勝をあげているが、2年目のジンクスともとれるような状況。昨季のような勢いをアピールすることができずにツアーを転戦した。

 「体、技など、やりたいと思うことがなにひとつできない。ばらばらになってしまった。それをひとつずつ解決。ようやく、ショットメーカーっぽくなってきたというところでしょうか。イメージを体現できるようになった」という。そして、「成績が出ないときは、練習と努力は報われる-と信じて頑張ってきた」と加えた。

 光明を見出すまでの今年の6カ月は、本格的な秋シーズンを迎える前、これ以上はない活力になった様子。「自分のゴルフを考え抜いた。これだったら、うまくできるかもしれない。明るい未来が広がった。私に100%はありません。今、60%ぐらいでしょう。それを70-80%へアップさせて、ずっと続けることが100%になります」と、たんたんと語っている。

 ニトリカラーのチャンピオンブレザーが映えるよう、最終日は白のコーディネートをセレクト。画竜点睛の72ホールを見事に完結させた。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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