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2022.9.23

山下美夢有-ツアー新記録60のロケットスタート

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2022シーズン第29戦『第49回ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント』(賞金総額7000万円、優勝賞金1260万円)が9月23日、宮城県宮城郡・利府ゴルフ倶楽部(6491ヤード/パー72)で開幕した。大会第1日、山下美夢有が12バーディー、ノーボギーのスーパープレーを展開。ツアー新記録60をマークし、12アンダーで首位に立った。5打差の7アンダー、2位は川岸史果。3位は6アンダーの上野奈々子がつけている。ディフェンディングチャンピオンの西村優菜は1アンダー、42位タイ。
(天候:雨 気温:21.0℃ 風速:2.9m/s)
《グリーン=スティンプ:10 1/2フィート コンパクション:22~23mm》

 18番。山下美夢有が6メートルのバーディーへトライした。ボールは、スライスラインに乗ってしっかりとカップへ吸い込まれる。この日、12個目のバーディーは値千金。大きなガッツポーズを繰り出した。

 この1打が、JLPGAツアー18ホール最少ストローク新記録。従来の61から「60」のスーパーレコードを達成したのだから当然だろう。ところが、「新記録はホールアウト後に知りました。自己ベストの64を更新。ベストスコア達成の意味でガッツポーズが出た」と、望外の付録に目を丸くした。

 今季は既に2勝をあげ、メルセデス・ランキングのトップを快走中だ。しかも前週まで11戦連続ベスト10フィニッシュという抜群の安定感を誇る。しかし、身長150センチと小柄な体形だけに、飛距離は望めない。ショットの精度が生命線だ。

 バーディーチャンスを生み出す、身上のショット。プロデビューした20年から、「トラックマンシステム」を導入し、詳細なデータを計測しながら、練習を重ねることで生み出されたものだ。

 スイングスピード、スピン量、フェースの向き、入射角などを計測できる最新機器。最も重視しているのはボールスピード、クラブスピードから導き出す「ミート率です」と説明した。「ミート率を安定させ、距離感をあわせる。目標値はミート率1.50を目安に練習しています」とも。

 そして、爆発的なスコアを生み出したキーホールを前半、パー5の8番-と明かしている。残り126ヤードの第3打をピン手前4メートルへ。「下りのフックラインです。良いイメージ、タッチでストロークできた。ナイスバーディー。後半も結構、フックラインが多かった。このホールでイメージが格段に良くなったと思います」と解説した。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 正確なショット。マネジメント通りにグリーンをとらえる。しかも、バーディーパットが打ちやすいポジションへ。ここ数戦、パッティングの調子はいまひとつだったが、モヤモヤを吹き飛ばすかのようなバーディーショーが展開された。

 11-14番は4連続。17、18番も連続バーディーできっちりと締めた。「距離感だけを意識した。後半は、イメージとラインが目に見えるように重なって…。打ったら入る感じでした」と、満面の笑みである。

 はやくも2位へ5打差をつけ、独走態勢を構築したようにファンは感じたかもしれない。それだけに、より一層、気を引き締め、「今日以上のスコアは出ないと思います。あすからもアンダーパーを目指して頑張っていきたい」と実に控えめだ。データを蓄積し、解析することでアナリストとしての資質が見え隠れした。

 同組でプレーした菅沼菜々が4アンダー、68でプレーしたにもかかわらず、「オーバーパーを打ったような感じです」と感想を漏らした。次の目標記録は「考えていません」。そうはいっても、可能性は無限に広がった。さらなる異次元の世界をファンは見たい-に違いない。01年アニカ・ソレンスタムがマークした59のギネス記録へ並び、更新することもリクエストしたい心持ちになった。

(JLPGAオフィシャルライター・宮脇 廣久)

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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