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2022.11.2

鈴木愛がゲキ変 金田久美子の復活Vで覚醒

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty images>

 日米両ツアーの選手が出場するUSLPGA公式戦『TOTO ジャパンクラシック』(賞金総額200万ドル、優勝賞金30万ドル)が11月3日、滋賀県大津市・瀬田ゴルフコース北コース(6616ヤード/パー72)で開幕する。2日はプロアマトーナメント。また、公式会見が行われた。

 いい笑顔だ。きっと心まで晴れやかだろう。鈴木愛が調子上昇を示すサインが出た。くったくのない表情が、まさにその証明。「前週、金田久美子さんの優勝を拝見して、すごく感動した。初優勝から11年、そんな長いブランクがあっても、努力を続けて。すごいと思います。私も1年以上、優勝から遠ざかっている。でも、一生懸命に努力をすれば、また勝てる。ダメだからとくさっている場合ではない。肝に銘じた」と、しみじみと語っている。

 ましてや、運気も上昇。ここで、やらなければ二度の賞金女王のタイトルが泣いてしまう。というのは当初、出場権がなかった。富士通レディース終了時、メルセデス・ランキング35位以内が条件。次点の36位だったものの、繰り上がりで出場が決まった。

 「出られたのはよかったけど、まさかですよ。正直、ラッキーと悔しいが入りまざって、複雑でしたけど、出場しなければ優勝することもできない」。宝くじも買わなければ当たらないことと同様だ。

 この日、プロアマトーナメントでは好プレーを連発。とてもショットの不調で悩んでいたとは思えないほどだ。「何度も(ピンへ)ビタビタとボールが寄っていった。ゲストの皆さまが、ナイスパッティングでチャンスを決めてくだって、すごく楽しいラウンドです」と振り返る。さらに、「印象に残るのは5番の4Uでピン横1メートル。16、17番は連続で、また1メートルです」と話した。

 復調の要因は1Wの性能を手の内に入れたことだろう。「1WをピンのG430に替えてから、打球が安定。当然のように飛距離も伸びている。ストレスがなくなったから、第2打以降のショットも良くなった。距離感、方向性が格段に違います。あとは、うーん、うふふふ−」と含み笑いである。

 コロナ禍前の19年、USLPGAツアー選手を向こうに回して圧勝した。コースも同じだ。しかし、「もう過去のことすぎて…。ただ、3年前よりJLPGAツアーのレベルは格段に上がっている。私も負けてはいられない。海外の選手とプレーし、どこまでできるか、今はすごく楽しみです。いい結果を残したい。皆さん、最終日をお楽しみに」。ちなみに不振の鈴木へ、無言のエールを送り、スランプ脱出のきっかけをつくった金田久美子は残念ながら、出場権は得られなかった。

 それだけに6日の最終日、今度は勇気と感動を全国へ届ける大任が待っている。

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