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2023.3.17

ノーボギーの競演 稲見萌寧『私が一番、危なかった』

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第3戦『Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント』(賞金総額1億円/優勝賞金1,800万円)が3月17日、鹿児島県姶良市・鹿児島高牧カントリークラブ(6,419ヤード/パー72)で開幕した。大会第1日は大混戦。7アンダーで蛭田みなみ、稲見萌寧、上田桃子が首位に立った。1打差の6アンダー、4位はアマチュアの馬場咲希。5アンダー、5位タイでぺソンウ、勝みなみ、吉田優利、青木瀬令奈、森田遥が続く。
(天候:曇り 気温:17.7℃ 風速:0.4m/s)
《グリーン=スティンプ:11 1/2フィート コンパクション:23.5mm》

 首位スタートを切った稲見萌寧がホールアウト後、ホッと胸をなでおろす。そして、ひとこと。「私が一番、危なかった」と話した。いったい何事かと思えば、アウトスタートの第14組は3選手がノーボギー。極めて珍しい。ギャラリーからしてみれば、楽しそうなラウンドに映ったかもしれないが、緊張感いっぱいの1日だった。

 パー4の2番。第2打、打球を左へ曲げた。さらに、ボールの位置は芝が薄い。加えて、マウンドを越えなければならないなど、序盤で大ピンチを迎えた。しかし、絶妙のアプローチでピンそば1メートルへ。ため息がもれるようなパーセーブである。

 このスーパープレーが4番で最初のバーディーにつながったのだろう。「先にバーディーが来たことが大きい。もし、ボギーが先だったら結果は違ったかもしれませんね」と振り返る。そして、「前半より後半が良くなった」と加えた。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 圧巻は後半の4連続バーディーだろう。11、12番で各2メートル。13番はピン手前5メートルを決めると、14番では残り156ヤードの第2打がピン横1メートルへ。持ち前のショットの切れ味がよみがえる。

 「パッティングがすごくよかった。(開幕戦から)新しいスイングに悩みながら、ちょっとずつやりながらです。安定していない。探り、探りですよ。きょうは何とかましだった」。

 完璧主義者は、結果オーライを許さない。改めて、強さの秘密を垣間見せたラウンドである。一方で、楽しそうに語っていたのが初めて同組でプレーをした、大器と評判が高いアマチュアの馬場咲希を間近で見た感想だ。

 「とりあえず、飛距離がヤバい。スイングのスピード感がすごかった。もう、ギャラリー感覚。パッティングも上手です。本当にすごかったとしかいいようがなかった」と、大絶賛の評価のともにエールを送っている。

 23年シーズン、この日が稲見にとって初のノーボギーラウンド。待ちに待った好調へ転じるサインが出た。実力者の忍耐は今季初優勝を目指す原動力へ変わる。

(青木 政司)

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