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2023.3.19

3度目の4打差逆転 青木瀬令奈『最大の敵は私』

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第3戦『Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント』(賞金総額1億円/優勝賞金1,800万円)大会最終日が3月19日、鹿児島県姶良市・鹿児島高牧カントリークラブ(6,419ヤード/パー72)で行われ、青木瀬令奈が4打差を大逆転。トーナメントレコードの通算17アンダーで、通算4勝目をノーボギーVで飾った。笹生優花が、4打差の2位。通算11アンダーの3位タイは原英莉花、小祝さくら、稲見萌寧、上田桃子など9人が入った。
(天候:晴れ 気温:17.7℃ 風速:1.8m/s)
《グリーン=スティンプ:11 1/2フィート コンパクション:23mm》

 二度あることは三度ある。青木瀬令奈は今大会を含め、通算4勝の内、3勝が奇しくも4打差を大逆転したものだ。しかも、今回はツアー史上15人目のノーボギーV。喜びもひとしおだろう。それにしても強かった。

 ところが、意外な言葉が-。「後半になって一切、スコアボードを見ていません。18番で、そろそろいいかなぁ、と感じて(キャディーをつとめた)大西コーチへ、そろそろ…といったけど、まだダメです-でした。だから、結果はウイニングパットになったわけですけど、1.5メートルのパーセーブが終わるまで、試合の状況はわからない。とにかく、集中したんですね。第1日からノーボギーを続けていたことだって全く意識をしていなかった」。全身全霊を傾けプレーを続け、結果が優勝である。まさに、そのお手本のようだ。

 序盤、上田桃子が圧巻のプレーで独走態勢を構築。スタートから5連続バーディーで、2位以下に最大8打差をつけた。「桃子さんが、5連続ですごいプレー。しかも、ショットでオッケーの距離につけるものです。私は、といえばパー3の3番でグリーンの右へ外すピンチがあって、ああいうプレーがしたいなぁ。そんなことを思っていた」とひと息ついて、「ただ、優勝争いでは最初に内容がいい場合、(その後に)苦しい場面へ直面することがある。1ラウンドの中の、勝負の流れで考えると私にだって後半、スコアを伸ばせばチャンスが訪れるかも…。だから、あきらめない。後半、スコアボードを見なかったのは、そんな気持ちがあったからです」。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 14日に続いて、18日も鹿児島神宮へ参拝した。今季はトーナメントが行われる各地のパワースポットへ。「その土地、土地の有名な神社、お寺へお参りにいって、私の気持ちを伝えている。青木です。どうぞ見守ってください-ということです。きのうも優勝を目指して必勝祈願へ行きました。だって、チャンスはゼロではありません。たとえ2位に終わっても、できることはすべて行う」と明かした。

 練習はもちろんだが、心まで整えて最善の準備をする。普段の生活から、すべてプレーへプラスにつながることを選択。「年々、ゴルフが好きになっています。ここ一年で学んだことは、気分転換でゴルフを離れることより、苦しい選択をすることですね。最大の敵は私自身」と話した。

 大西コーチがいう。「青木プロは、人生は選択の連続-とよく口にしている。たとえば、人間ですから、ゆっくりしたいこともあるでしょう。その際、ベッドで横になるか。それでもトレーニングへ行くか-という二択を自身へ課す。で、トレーニングを選ぶ。まるで武士道を地でいっているよう。そういえば、他の選手の皆さんからサムライですね、といわれます」。続けて、「優勝争いをしていれば、どうしても競っている選手が気になる。でも、自分のプレーに集中できることがすごいと思います。8打差がついてもあきらめない。逆に、よし、私も頑張ろうとなるわけですからね。覚悟が決まるとすごい力を引き出す」と添えた。

 5番で初めてバーディーを奪うと、続く6番では8メートルのフックラインをものともしない。8番のバーディーも見事だった。勝負の後半、13番で首位奪取に成功して、一気に突き放す5バーディーは強い決意の表れか。

 「何かを犠牲にして得るものが必ずある。今季は去年、果たせなかった複数回優勝と、メルセデスランキングでトップ3が目標」と宣言し、ツアーから離れている親友、成田美寿々へ「私の頑張りが、彼女にとってまた頑張ろうというパワーに代わってくれたらうれしいです」。優勝でも見せなかった涙をこらえながら、力強いエールを送った。

(青木 政司)

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