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2023.5.4

18番で技ありのチップイン 吉田優利『狙った』

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 茨城ゴルフ倶楽部 西コース(茨城県)第1日

 全身全霊を傾けた。1アンダーで第1日を終えた吉田優利は満足-を全身で表すかのようにホールアウト。最終18番を、グリーン手前から12ヤードの第3打をチップインバーディーで締めくくる。値千金のアプローチを大ギャラリーへ披露した。

 「(第2打は)グリーンへオンしなくても、手前だったら外してもいい。ボールがちょっと右へ出たけど、左へいいキック。そのままラインに乗った」と振り返る。巧みなピッチエンドラン。もちろん、狙ってカップインだった。この日は3バーディー、2ボギーの71。コースセッティングが難しくなることは百も承知だ。アンダーパーでスタートを切ったのは、わずかに4人。

 「とてもいいプレーができた。今季、納得できる一番の内容です。このコースとは相性が良く、私が一番好きな大会。スコアがどうあれ、気持ちよくプレーできるコースです」と言葉が弾む。準備を着々と整えていた。とりわけ注意したのは、コースマネジメント。ショット、パッティングの調子を整えるのはもちろんだが、徹底的に考え抜かれた戦略を立てた。しかし、ゴルフにミスはつきもの。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 終盤、16番でボギーを叩いた。第1打を左の林へ。第2打も木にあたり、となりのホールからの大ピンチだった。「第3打、残り125ヤードでPWを短く持って、グリーン手前まで運ぶことができた。1ホールで2度のミスショットにもかかわらず、ボギーで上がれたことが良かったと思います。それから、10番では10メートルのバーディーパットが決まった。おかげで波に乗ることができた」と説明している。

 加えて、ギャラリーへ感謝のメッセージを添えることも忘れない。「せっかくの休日にもかかわらず、たくさんの皆さんに観戦していただけた。ゴルファーとしてとてもうれしい。おかげで私も頑張ろうと思いました」。そして、第2日へ向け、「いい意味で期待をしません。臨機応変に-」と自然体をアピールした。

 名コースは選手を育む。これまで以上にコースで大きく映った。

(青木 政司)

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