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2023.6.1

レジェンズルーキー・酒井千絵、念願のプロ初V

酒井千絵<Photo:Toru Hanai/Getty Images>

 JLPGAレジェンズツアー2023シーズン第2戦『ボンドカップ』(シニアの部:賞金総額1500万円、優勝賞金225万円、グランドシニアの部:賞金総額200万円、優勝賞金40万円)大会最終日が6月1日、三重県志摩市・近鉄賢島カンツリークラブ(シニアの部:6230ヤード/パー72、グランドシニアの部:5190ヤード/パー72)で行われ、レジェンズルーキーの酒井千絵が、通算7アンダーでプロ初優勝を飾った。2試合連続優勝がかかっていた福嶋浩子は、通算2アンダーで3位に終わった。
 一方、満60歳以上のグランドシニアの部も同コースで行われ、大城あかねが通算1アンダーで、大会2連覇を挙げた。
(天候:雨 気温:21.1℃ 風速:1.2m/s)

 念願のプロ初優勝。ウィニングパットを決め、笑顔が弾けた。「人生で一番うれしいかもしれないですね。ゴルフを始めてから、この日のために頑張ってきた。プロにはなれたけど、それだけで終わるゴルフ人生だとも思っていたが、この歳まで試合に出られて、優勝することができた。本当にうれしいですね」と、優勝インタビューには、ゴルフを始めて36年分の想いが詰まっていた。

 今年の太陽生命 元気・長生きカップでレジェンズデビュー。1ホール目は、ティーショットを大きく曲げてボギー。2ホール目はダブルボギーといきなりつまずいた。「レジェンズツアーは、本当に何よりも緊張します。周りを見たら、昔からテレビで見てきた選手ばかり。優勝していたり、シード選手だったり。私はそういう実績が何もない。全員が先輩だと思っています。恐縮するばかりなので、試合に臨む心境にはなかなかなれない。太陽生命のときがまさにそんな感じでした。きょうもスタート前だけでなく、ずっと緊張はしていましたけど、冷静にプレーできたと思う」。今大会は、2日間ともボギーフリー。「きょうは1回もグリーンを外さなかった」と安定したショットで勝利を手繰り寄せた。

 今シーズン、QTランキングは67位。ステップ・アップ・ツアーが主戦場で、ここまで6試合に出場している。今週、行われているECCレディスゴルフトーナメントは、昨年5位に入っている相性のいい大会。しかも、2日目を終え、川﨑春花、櫻井心那と並び首位タイに立っていた。「太陽生命のときは、正直どちらに出場するか悩んでいました。だからこそ、今週勝てて本当に良かったと思っています。実は、斉藤裕子さんに『どんなステージでも優勝を経験すると、これからのゴルフ人生に影響してくる。絶対に勝てば何かが変わる』と言われていた。その言葉が私のなかでズシンと来て、プロゴルファーになったからには優勝してみたいと改めて思うようになりました。いまは、何が変わったのかはわかりませんが、気持ち的には本当にラクになりました。これから何が変わってくるのか自分自身も楽しみです」。

 きょう、6月1日は衣替えの日。酒井千絵の今後のゴルフ人生が楽しみである。

<Photo:Toru Hanai/Getty Images>

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