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2023.7.23

小祝さくら、河本結-黄金世代の夏

小祝さくら<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

大東建託・いい部屋ネットレディス ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)最終日

 黄金世代の逆襲がスタートした。2試合連続Vは逃したが、小祝さくらはベストスコア賞の64をマーク。2位タイに入った。「今、若くて、上手で、勢いのある選手が多い。負けていられません」と、珍しく気合を入れての最終日である。

 というのは、一日を左右する正念場からのワンショットからスタート。前日、サスペンデッドとなったのは3番、第1打の直後だった。打球は左の林へ。あわやOBを覚悟したほどだ。このリカバリーショットが朝イチ。集中力を研ぎ澄まし、グリーン方向を狙う。「ボールが木に当たったけどグリーンの手前、50ヤードぐらいまで運ぶことができた。そこから5メートルにつけ、ナイスパーセーブ。いい流れを呼び込んだ。そういうことが大きいと思う」と振り返った。

 さらに、今大会は、「パッティングがしっかり決まった。グリーンが重く、とても難しい。パッティングが上手な選手が優勝すると予想-。私はそれほどではないし、トップ10を目標にしていた。でも、思いのほか、いいパッティングが決まって・・・。プレー中も、順位をそれほど確認はしなかった」という。

 一方で、同じ黄金世代の小滝水音の初Vを我がことのように喜び、「私たちの間では、ゆるキャラのような存在で、みんなにイジられる。やさしくて、すごくおもしろい。ナイスプレーでした」。

小祝さくら<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 また、黄金世代では、不振が続いた河本結が今季のベストフィニッシュを決めた。通算13アンダー、8位タイ。後半のチャージを決めている。「こんなに気持ちの良いプレーをしたのは久しぶり。今大会はスイングなどを一新した、新しい私のスタートです」ということで、ウェアはもちろん、リボンなどまでホワイトコーディネート。

 従来、最終日はサンデーレッドがトレードマークだった。覚悟が伝わってくる。最終日は3番から再開した。「いきなり、3パット。ちょっと残念でした。でも、9番で6メートルのバーディーが決まった後、ハーフターンで気合を入れなおした」という。続けて、「所属先のRICOH・山下会長からいただいた、LINEの一文をしっかりとかみしめた。バック9で粘れ、頑張れ-。どんな時でも応援してくださる。ここからが勝負でした」と明かしている。

 10番で10メートルのバーディーを奪取。さらに、3バーディーを積み上げた。「今年初めて、ギャラリーの皆さんの歓声が耳に心地いい。少し前まで、ヘタだから見ないで・・・。そんな感じでしたからね。ようやく、私のゴルフができた。自信を取り戻すことができました。ありがとうございます」と満面に笑みをたたえている。

 前日、サスペンデッドが決まると、たったひとり、ドライビングレンジで打ち込みを続けた。リボンの騎士、完全復活。上位にひしめく、黄金世代の夏が到来した。

(青木 政司)

河本結<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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