2023.8.25
最終ホールへ集約 吉田優利の勝負哲学
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
ニトリレディスゴルフトーナメント 小樽カントリー倶楽部(北海道)第2日
吉田優利の強さは、この日の最終ホールとなったパー5・9番へ集約された。グリーン手前のバンカー越えの第3打は残り40ヤード。ふわりとボールを浮かせ、ピン手前4メートルへつけた。続く第4打、鮮やかなバーディーフィニッシュで決めている。
「私の一日は9番のアプローチと、パッティングに凝縮されていた。きょうは31ホール、回り切れてよかったと思います。ペース配分と技術で長丁場を乗り切った」と誇らしそうな表情で語っている。続けて、「最後のホールの途中で疲れ切ってクラブを振れないとか、そういうことがないようにしたい。プレー中の呼吸の配分もある」と考えられることを、すべて実行へ移した。
今回は予想外の緊急時でもある。通常とはルーティンを変えた。「私は食事のタイミングを細かく分けてとる。でも、第1Rが終わるとレストランでしっかりごはんを食べた。ただ、プレー前の練習を省いて、ショートゲームだけを15分だけ行い、出ていって」といい、「暑さがダメというわけではない。エネルギー配分を考慮し、プレー中は考えすぎることを省いてしまった」。あらゆる施策が吉と出たのだ。
ただし、こうしたことが即座にできるのは普段からの積み重ねがあればこそ。「体力勝負です。元気なまま、プレーを終わることができた。トレーニング、食事法など積み重ねてきたからでしょう。(効果は)イレギュラーの時でなければわからない」とも話した。
前日は午後8時、就寝。4時起床である。プロフェッショナルとはかくのごとし-。
(青木 政司)

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
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