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2023.9.3

10代3勝目は通過点 櫻井心那、次の目標はメジャーV

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第26戦『ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント』(賞金総額7000万円/優勝賞金1260万円)大会最終日が9月3日、北海道美唄市・ゴルフ5カントリー美唄コース(6472ヤード/パー72)で行われ、櫻井心那が通算10アンダーで今季3勝目を飾った。10代でのツアー3勝は史上3人目。1打差の通算9アンダー、2位タイには山下美夢有と小祝さくら。前日まで単独首位をキープしていた鈴木愛は通算8アンダー、4位に終わった。

(天候:晴れ 気温:26.9℃ 風速:3.2m/s)
《グリーン=スティンプ:10フィート コンパクション:21.5mm》

 前日までバーディー合戦の様相を呈していた今大会だが、さすがに最終日は優勝争いのプレッシャーもあったのか、予想したほどスコアは大きく伸びなかった。そのような状況でも最後まで自分のゴルフに徹し、勝利を手にしたのが櫻井心那だ。

 スタートホールで同組の鈴木愛と小祝さくらがともにバーディーを決めても動じない。2番・パー5ではピンまで残り230ヤード地点から3番ウッドを手にすると、2オンに成功。2.5メートルのイーグルパットこそ外したが、楽にバーディーを奪う。さらに5番・パー5でも得意のドライバーショットがさく裂する。グリーン手前のエッジまで第2打を運ぶと、パターで1メートルに寄せてバーディー。同じホールで鈴木がボギーを叩いたため、この時点では単独トップに躍り出たが、9番・パー4でボギーを叩き、再び混戦に突入する。

 櫻井を含めた3人が首位に並んだ状態で迎えた最終18番・パー4。「プレーオフはやりたくないので、バーディー狙いでした」。ティーショットでフェアウェイをキープすると、ピンまで124ヤード残る。それを46度のウェッジでピン左手前2メートルに乗せると、この日初めての緊張感に襲われる。やや上りのスライスライン。「緊張しているし、インパクトが緩むのは避けたい。強めに打つことを想定してラインを浅めに読みました」。しびれながらもボールを打ち出す方向と距離感だけを考えてストロークしたボールはカップの右縁から滑り込むようにカップの中へと消えていった。その瞬間、右手でガッツポーズを見せ、史上3人目(宮里藍、畑岡奈紗)となる10代でのJLPGAツアー3勝を達成した。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 「尊敬している方々の後に続いていけるように頑張りたいです」。身長166センチ、体重62キロと恵まれた体から繰り出されるロングドライブ、積極的にグリーンを攻めるハート、そして今年に入ってからメキメキと上達しているショートゲームと、伸びしろを感じさせる材料がそろっているのは確かだ。特に、アプローチの上達は目覚ましい。この日も7番・パー4でピンをデッドに狙った結果、グリーン左のラフへ。手前のエッジから6ヤードしかなかったが、お先にの距離に寄せて、ナイスパーセーブを見せた。

 櫻井自身もアプローチの上達度には手応えを感じているが、反省も忘れない。9番のボギーはバンカーショットを寄せ切れなかったことによるものだ。「そこはしっかり練習します」と、隙のないゴルフを目指す。気がつけば、今回の優勝でメルセデス・ランキングも5位まで上昇。さらなる上位を目指すのかと思いきや、次の目標は国内メジャー制覇だ。とりわけ、次戦となる日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯は地元・長崎県のパサージュ琴海アイランドゴルフクラブの開催だけに、昨年来から狙い続けてきた大会でもある。自身初の2週連続優勝に向けてアクセル全開で臨む。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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