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2023.9.9

首位キープの小祝さくら-ミスを笑い飛ばした

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン公式競技・第2戦『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』(賞金総額2億円、優勝賞金3,600万円)大会第3日が9月9日、長崎県長崎市・パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(6,755ヤード/パー72)で行われ、通算10アンダーで小祝さくらが首位をキープ。初のビッグタイトルへ大きく前進した。1打差の9アンダー、2位は西郷真央。プロ2年目の神谷そらが通算8アンダー、3位から逆転を狙う。
(天候:晴れ 気温:29.3℃ 風速:1.8m/s)
《グリーン=スティンプ:10 1/2フィート コンパクション:20.5mm》

 忍耐の一日。ツアー通算10勝目を公式競技で目指す小祝さくらにとって、まさにムービングデーとなった。「グリーンが本当に難しい。17番は特に、です。だけど、仕方がないですね」と折り合いをつける。

 そのパー3・17番。めったに見られない光景にギャラリーも驚いたことだろう。7Iで左奥のカラーへ。ピンまでは約10メートルだった。

 「90度ぐらい曲がる感じでストロークした」という。ところが、下りのフックラインは実に複雑。カップの外へUターンするかのように戻ってしまう。「返しのパット4メートルぐらいで、次はまた2メートルぐらい戻った。前組を見ていて、ピンの奥からはボールが止まらないことをわかっていたにもかかわらず・・・。私のミスです。笑えてきました」と振り返った。

 よほど、17番が印象的だったのか、さらに続ける。「同組の西郷さんが(17番で)バーディー。バーディーをとれる人がいるんだ。本当にすごい。もう、ギャラリー目線で拝見していました」とも加えた。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 そして、もうひとつのボギーを振り返る。前半の9番はピン奥3メートルからのバーディートライ。しかし、カップの右へ抜け、続くパーパットもカップに蹴られてしまう。3パットだった。「グリーンのスピードが速いことはわかっていたのに」と、苦笑しながら話した。

 ただし、前日に戒めた大きなミスはなし。スコアを伸ばしている。これまで何度か、口にしているビッグタイトル制覇へ大きく前進した。

 「最終日もきょうと一緒で、どんどんグリーンは難しくなっていくでしょう。しかも、風がなくて苦労した。もう思い切ってプレーするしかありません。その後は・・・」とひと息ついて、「うーん、どうなるかわからない」。さらに、もうひと息つき、「とにかく思い切ってプレーする」と達観した表情をのぞかせる。

 覚悟は決まった。史上最大の決戦だ。

(青木 政司)

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