＜Photo：Hiromu Sasaki/Getty Images＞

日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯　パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ（長崎県）最終日

　終盤の追い上げも及ばず－小祝さくらは2位に終わった。首位でスタートしたものの後半、神谷そらに逆転を許す。一時は3打のリードをつけられた。それだけに、15番からの怒とうの追い上げは迫力十分。

　特に16番では左上10メートルから、何と高速グリーンで8メートルもボールが転がり落ちてしまう。しかし、こん身の集中力を発揮し、マジックのようなパーセーブでギャラリーを驚かせた。勢いに乗って、パー3の17番は7Iでピン4メートルへ。バーディー奪取に成功したが、1打差の敗戦で唇をかみしめた。

　「ベストをつくした。最後はバーディーをとって－と思ったけど、残念です」と前置きし、勝負のポイントを振り返る。「とにかく、後半の2ボギーがもったいない。大会を通していえば1、6、9番でひとつもバーディーがとれなかった。終わってみると、それが大きい。仕方がないとは思うけど、悔しいです」。

　最終組でデッドヒートをした神谷を、「飛距離が出るし、ショットが曲がらない。パッティングも上手です」と評した。それでも、まさかルーキーに敗れるとは予想外。「次は日本女子オープン。この悔しさをバネに頑張ります」と、巻き返しを誓い、「メジャーは届きそうで届かない」と、小さなため息が漏れる。区切りの通算10勝目を公式競技－のシナリオは、完成しなかった。

（青木　政司）

＜Photo：Hiromu Sasaki/Getty Images＞