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2015.4.19

必然のツアー初V 菊地絵理香が『第1歩の日』を飾る

 2015年、LPGAツアー第7戦『KKT杯バンテリンレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)の最終日が19日、熊本県菊池郡菊陽町の熊本空港カントリークラブ(6,452ヤード/パー72)で行われ、菊地絵理香がツアー初優勝を飾った。第1日から首位を守る完全V。この日も5バーディー、2ボギーの69をマークし、通算9アンダーと2位以下に5打差をつける圧勝だった。通算4アンダーの2位タイはイボミ(韓国)、若林舞衣子。通算3アンダー、4位タイは上田桃子、藤田光里、渡邉彩香が入った。(天候:曇り 気温:21.3度 風速:0.6メートル)

 夢にまで見たツアー初優勝。この日、学んだことを質問すると、「我慢です」と言い切った。『勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし』とは、江戸時代後期の平戸藩主、松浦静山の有名な言葉だ。ところが、菊地絵理香のツアー初優勝は、不思議ではなかった。何しろ、これまで、不思議な負けが多すぎたから。2013年『日本女子オープン』を筆頭に、昨年の『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』、『富士通レディース』などがある。

 「全てがきょうのための経験でした。女子オープンはすごいチャンスだったけど、やはり技術不足。でも、簡単に優勝をしなくて良かったと思う。それは、獲れるときに獲るという人もいるけど、私はそうは感じなかったです。富士通レディースは自爆だったし、技術と努力が足りなかったのが原因。努力を怠らなければ、いつかは勝てると言い聞かせてきました」

 まるで勝ち方を熟知しているかのような、素晴らしいプレーを第1日から披露した。最終日も「バタバタしないで落ち着いていた」というのは、「相手を考えず、通算10アンダーに伸ばすことを目標にしていました。もし、それで負けたら仕方がない。また、努力するだけですから…」と振り返っている。そうはいっても、「13番で同組の若林さんが、チップインバーディーを決めたら、ちょっと固くなった。緊張して14番で3パットのボギーを…。もし、今までならあそこからズルズルといっていたかもしれない。あれは経験を積んできたから立て直すことができた」と話した。

 サッと気持ちを切り替えれば、調子をすぐに取り戻す。15番ですぐさまバーディーを取り返し、ウイニングパットもバーディーで決めた。「しっかり入れて終わりたい。それが次へつながるからです」。ゴルフを始めたのは、6歳の時だ。当初は、「父からやってみなさい、といわれたこともあるけど、それほど好きではなかったと思います。しかし、高校へ入学してからプロになろう、と自分で決めました」。

 両親の元を離れ、宮城・東北高へ進学したのも自立心を養う目的があった。同校の先輩、有村智恵はこう話す。「後輩という感じはしません。高校時代から1人でなんでもできたから。生活面など、むしろ私が助けてもらったぐらいです。努力家でストイックでした。周囲でみていて、練習をやりすぎて体を壊すのを心配したぐらい」。

 プロテスト、QTと回り道をしながら、着々とステップを踏んできた。昨年の今大会ではアマチュアの勝みなみが、アッと驚く逆転劇を披露。対照的なヒロインの誕生である。「華やかなところでプレーしたい。そう思っていても、できない選手がたくさんいる。だけど、華やかなところにいるためには、苦しいことが多い。この環境を当たり前にしないで、私はもっと技術をあげたい。プロになって良かったと心から感じました」と前置きし、「これからもっと苦労をするでしょう。私は、私のリズムで行きます。自分に向上心がどれだけあるか、挑戦です」と改めて誓った。

 奇しくも、きょう19日は、伊能忠敬が菊地の故郷、北海道の測量に出発した『第1歩の日』。今季は、これで賞金ランキング首位に躍り出た。未来を感じさせる1勝目である。


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