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2023.10.22

9打差を大逆転 大須賀望-ステップ初優勝

<Photo:Kenta Harada/Getty Images>

 JLPGAステップ・アップ・ツアー2023シーズン第19戦『サロンパスレディスオープン』(賞金総額2000万円、優勝賞金360万円)大会最終日10月22日、佐賀県武雄市・若木ゴルフ倶楽部(6315ヤード/パー72)で行われ、ルーキー・大須賀望が大逆転。初優勝を飾った。この日は4バーディー、ノーボギーの68。大須賀に9打差でスタートした竹内美雪が崩れ、大混戦の展開となった。最終組の5組前でホールアウト。クラブハウスリーダーとしてハラハラ、ドキドキの今大会を見守った。通算3アンダー、2位タイは岡山絵里、保坂真由、竹内。
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 勝負に絶対はない。大須賀望は改めてかみしめた。それはそうだ。スタート前、首位の竹内美雪とは9打差があった。しかし、ホールアウトしてみればクラブハウスリーダー。

 最終組の行方を練習場で見守っていた。「プレーオフに備えて、練習をしていたけど、やはり最終組が気になる。練習グリーンから18番を、みることができただけによけいです」と話した。優勝の可能性がある保坂真由、竹内美雪はボギーを叩く。

 「まさかの展開。もう驚きばかりで、(優勝と)喜びなんて、とてもとても…」と、ぼう然と立ちすくんでいたそうだ。

 この日、目標にしたのは4アンダーでプレーすること。優勝争いは想定外だった。「12番を終わり、トップは通算8アンダー。私は通算2アンダーです。まだ6打差もありました。そこから、次にスコアボードがあったのは17番のティーイングエリア。まったく状況などわからない」。

 ツキがあるときは、すべてがプラスとなるものだ。無心にプレーした16番。11メートルのバーディーが決まった。パー3の17番。状況は楽ではなかった。「アゲンストの強風が吹いていて、クラブを2番手あげ、7Iに」。素晴らしいショットを披露した。ピンから10センチ。あわやホールインワンである。

 「17番で確認するとトップは通算5アンダー。だから、もちろん最終ホールもバーディー狙いです。でも、パーセーブで終わった」と、自身の闘志に折り合いをつけた。それから、優勝決定まで、長い時間を過ごす。

 とはいえ、プロテスト合格までを考えれば、吉報を待つことは気持ちが楽だ。最終プロテスト合格に4度目の受験を経験。「去年、合格したわけですけど、それが最後のつもりでした。大学へ行ったと思って4年間で両親からのサポートはやめようと私が、区切りをつけるつもりでいたから…。母はきょう、コースにいたから、宮城にいる父へいい報告ができる。何よりの恩返しになった」。かみしめるように語っている。

<Photo:Kenta Harada/Getty Images>

 実際、本人と向かい合うと、失礼ながら相手がビックリするのは身長だろう。146センチ。おそらく、JLPGA会員で最も小さい。「高校生までは身長が伸びないかなぁ、といつも考えていたけど、ないものねだりはしなくなった。プロの世界では話題も大切でしょう」といい、「小柄な割に1Wの飛距離は出ると思います。同級生の山下美夢有さんと、合宿では一緒になることが多い。大きな人をマネしても意味がありません。私は身近に最適の目標がいます」と、自身のこれから-を思い描く。

 次戦は25日からの静ヒルズレディース森ビルカップ。「今年3月から静ヒルズカントリークラブで仕事と、練習をさせていただいています。優勝争いができたらうれしいなぁ」。

 実力が試される正念場になる。賞金ランキングは3位へ躍進。残り4戦で来季のJLPGAツアー前半戦出場権がかかる、2位をうかがう。ステップの記録となる、9打差を逆転した。勝負強さがキラリと光る。

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