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2023.11.3

地元の応援を味方に畑岡奈紗が首位タイ浮上

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 日米両ツアーの選手が出場するUSLPGA公式戦『TOTO ジャパンクラシック』(賞金総額200万ドル/優勝賞金30万ドル)大会第2日が11月3日、茨城県小見玉市・太平洋クラブ美野里コース(6,598ヤード/パー72)で行われた。USLPGAツアーメンバーの畑岡奈紗、JLPGAツアーメンバーの桑木志帆が通算14アンダーで首位に並ぶ。2打差の3位タイには稲見萌寧、岩井明愛。リン ジーユウ。
(天候:晴れ 気温:24.5℃ 風速:2.1m/s)
《グリーン=スティンプ:11 3/4フィート コンパクション:23.5mm》

 初日を8アンダーの64で終えた後、「調子が悪いからスコアも悪いという風につなげたくないです」と語った畑岡奈紗。たとえショットが思うようにいかなくとも、コースマネジメントやショートゲームなどをしっかり行えば、好スコアを出せることを証明したともいえる。

 一夜明けた第2日、やはりショットの感触はよくないままだったという。「自分の悪い癖で、スイングの始動からクラブフェースを開いてしまうんです。それだと結構フェースが開いた状態でクラブヘッドが下りてくるんですよね」。その結果、ボールを狙った方向に打ち出すことができないことが少なくなかった。出球の時点ではわずかな誤差でも、着地点ではその誤差が大きくなる。

 「わずかなズレがボギーにつながるので、もったいないなと思っていました」。グリーンの端に切ってあるピンをデッドに狙えばグリーンを外す球筋でも、グリーンの真ん中を狙っておけばグリーン内にボールを留めることができる。無理にピンそばを狙うよりも5メートルのバーディーチャンスを増やした方が、結果的にスコアを伸ばせるという考えだ。


<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 安全策に近いマネジメントを採用したこともあり、この日叩いたボギーはわずかに1つ。逆に7つのバーディーを奪い、66をマーク。気がつけば通算14アンダーにまでスコアを伸ばし、首位タイに浮上した。もう一人の首位はこの日同組で回った桑木志帆だったが、その桑木によれば、ラフからでもチャンスにつけるショットが勉強になったという。

 実際、この日の畑岡は7番パー4では残り58ヤードから第2打をピン上2メートルに、9番パー5では残り90ヤードから第3打をピン左1.5メートルにつけ、バーディーを奪っている。どちらも58度のウェッジを使ってのものだが、ラフからの打ち方のコツを本人に聞いてみた。

 「洋芝と違い、コウライ芝から打つときはボールが飛び過ぎるフライヤーに気をつけながら、どれくらいクラブを振ったら、どれだけ飛ぶのかをしっかりと把握することが大切です」。

 実際にはスイングの大きさだけでなく、フェースの開き具合を調整するなど、いろいろなことを試しながら、自分の振り幅に応じた距離を打ち分けるのだが、その辺りは大会前日までにクリアにしていたのだろう。

 USLPGAツアーでは昨年、通算6勝目を挙げたのが最後となっている畑岡。自分が生まれ育った茨城県で開催され、観戦にも来た大会で今季初勝利を飾ることができれば、これ以上ない思い出となる。すでにこの2日間は大きな拍手と声援に励まされているが、そんな地元の期待に応えるためにも残り2日間でもしっかりとスコアを伸ばしていくつもりだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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