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2023.11.17

リズムとテンポを大切にする岩井千怜が首位を堅守

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第37戦『大王製紙エリエールレディスオープン』(賞金総額1億円/優勝賞金1,800万円)大会第2日が11月17日、愛媛県松山市・エリエールゴルフクラブ松山(6,575ヤード/パー71)で行われた。前日、首位の岩井千怜が68をマークし、通算11アンダーで単独首位を守った。2打差の通算9アンダー、2位には青木瀬令奈。通算8アンダー、3位タイに宮田成華、櫻井心那、上田桃子。
(天候:曇り 気温:14.6℃ 風速:3.8m/s)
《グリーン=スティンプ:11 1/3フィート コンパクション:22.5mm》

 ビッグスコアを出した翌日は意外とスコアが出ないと思いきや、この日も68をマークした岩井千怜。通算11アンダーにまでスコアを伸ばし、単独首位の座を守った。「前半は5.5メートルぐらいのパッティングが決まってくれました。パッティングで流れを作れた印象ですね」と振り返る。確かにこの日の岩井はいきなりスタートの2ホールで連続バーディーを奪うと、前半だけで4打縮め、2位以下を大きくリードする。早くも独走態勢かと思われたが、終盤の上がり3ホールを1バーディー、2ボギーとしてスコアを1つ落とし、2位以下との差は2打に留まった。

 いい流れを作ったパッティングだが、この日のスティンプメーターは11 1/3フィートとそれほど速い設定ではなかった。しかし、5.5メートルはそう簡単に入る距離でもない。にもかかわらず、しっかりと決めることができたのは岩井なりにカップインの確率を上げる準備をしていたからだ。

 一つが上りのラインを残したこと。「下りのラインよりも上りのラインのほうが打ちやすいですから」。通常、選手はラウンド前にヤーデージブックと照らし合わせながら、その日のホールプレスメントシートをチェックする。岩井の場合は「そのホールを迎えたときにシートをパッと見て、この辺にボールを落とせばいい」と考えるらしく、ファーストインプレッションを大切にしていると思われる。前半のラウンドではまだ気温がそれほど低くなかったこともあり、思うように体も動いたので、上りのラインを残せたことがバーディーラッシュにつながった。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 また、パッティングではルーティーンを大切にしており、それがストロークのいいリズムをつくっているという。ストロークの際、岩井が注意しているのは構えたらすぐにテークバックに移ること。「構えてから打つまでの時間が長くなると、迷いが出てくるからです」。常に同じルーティーンを行うことで、自然と打つまでの時間も短くなるというわけだ。

 パッティングのリズムがよくなれば、自然とプレーのリズムもよくなるのだろう。同組でラウンドした青木瀬令奈によれば、「岩井さんはリズムとテンポがよく、それがバーディーを取ってもボギーを叩いても変わらないところが好調の理由でしょう」と評する。岩井自身もラウンド中は自分のプレーに集中すること以外考えていないと発言しており、それがいいリズムとテンポをつくり、プレッシャーにも強い理由だ。決勝ラウンドに入っても、プレーのリズムとテンポを崩すことなくホールを消化できれば、今季3勝目の期待は一気に高まる。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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