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2024.4.7

佐久間朱莉悔し涙の2位 地元で善戦

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)最終日

 手にしたかに思えた優勝カップが、するりと逃げていった。最終18番。プレーオフの可能性をかけたバーディーパットは、カップの左をかすめるように通過し10センチオーバー。21歳の佐久間朱莉は、思わず座り込んで悔しがった。その後、しばらく天を仰いで我慢していた涙が頬をつたい、そっと左手で拭った。

 最終組の3人が首位に並んでスタートした最終日。最初に抜け出したのが、地元埼玉出身の佐久間だった。まず1番パー5で約10メートルのイーグルパットを、極端なスライスラインを読み切って決めた。2番パー3もバーディー。前半9ホールを1イーグル・2バーディー・ノーボギーで乗り切り、2位に2打差をつけて独走体勢に入るかに見えた。

 後半も13番パー3、14番パー4で連続バーディーを奪うなど、決して自滅したわけではなかったが、2歳上の阿部未悠の猛追を受けた。

 首位に並ばれて迎えた17番パー5。ティーショットをフェアウェイ右のバンカーに入れ、第2打も思うように飛ばせず、グリーン右手前のラフにつかまった。このホールでパーにとどまり、バーディーを奪った阿部に追い越されたことが、結果的に勝敗を分けた。

 観戦していた父・浩太郎さんは「あのバンカーショットをダフってしまったのが、優勝できなかった要因ですね。今日は阿部さんが素晴らしいゴルフをされました。朱莉は気が強い子なので悔しいでしょうが、これを糧にしてほしい」と娘の心情を思いやった。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 中学3年時代の2017年、アマチュア選手として日本女子オープンゴルフ選手権競技に出場し、男子プロ・尾崎将司門下の原英莉花と同組で回ったことをきっかけに、ジャンボに師事した。今年1月には尾崎将司、健夫、直道の3兄弟から激励を受け、「絶対に優勝するのだという気持ちになりました」と奮起していた。とりわけ中学時代に週1ペースで通い練習していたという地元埼玉の石坂ゴルフ倶楽部は、初優勝の舞台にもってこいだった。

 「自分としては18ホールを通じて、いいゴルフができたと思います。今週勝つつもりだったので悔しいですが、最後まで優勝を意識したパッティングを打つことができました」とうなずいた佐久間。「(今季JLPGAツアーは)まだ30試合くらいあるので頑張りたいです」と付け加えた。もはや今季中の初優勝達成は最低限の目標だ。

(宮脇 広久)

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