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2024.4.12

24年は変革がテーマ 脇元華の見えない努力

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン第7戦『KKT杯バンテリンレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が4月12日、熊本県菊陽町・熊本空港カントリークラブ(6,518ヤード/パー72)で開幕した。大会第1日、尾関彩美悠、脇元華、連覇を狙う岩井明愛が5アンダーで首位タイ。1打差の4アンダー、4位タイに宮田成華、桑木志帆、村田理沙、小祝さくらがつけている。
(天候:晴れ 気温:22.8℃ 風速:3.1m/s)
《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:23.5mm》

 変革の24年。脇元華が5アンダーで今大会、絶好のスタートを切った。安定したショットを次々と繰り出し、6バーディーを奪取。「1W、アイアン。良かったです」と好調の要因を、満足そうな表情で答えている。

 前半のダッシュもお見事だったが、印象に残るのは16、17番の連続バーディー。ともに、8Iでピン1.5メートルへつける切れ味をアピールした。前週、27位タイに終わったことを反省。原因を追究したそうだ。「ショットが悪い時、私は右重心になる。だけど、振り返ってみたらスタート前、左のお尻を使うウォーミングアップが抜けていた・・・。きょうは、そのトレーニングを入れてからスタートしました」という。この気づきがあればこそ-自身2度目の首位スタートだった。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 オフは腰痛があり、しっかりとケアにつとめる一方、「何かを変えなければならない」という気持ちが全身に。きっかけは25歳を過ぎ昨年10月、26歳を迎えたからだ。「いつまでも若い時と同じにやっていてはいけない。もっと、努力をしなければ・・・。しかし、長続きしない努力では仕方がない。できる努力が必ずある」と熟考した。

 見出したのは人間にとって、大切な食と睡眠。「オフの間、いくら寝ても気持ちが良い眠りがとれない。そういえば、シーズンで私は睡眠を大切にしていなかったことに気がついた。去年のツアーでは平均して睡眠時間が5時間半ぐらい。体力が回復しない状況で翌日になっていた」と前置きし、「今季は起床から逆算して、7時間半から8時間半の睡眠を確保する。今まで、夜の8時台にベッドへ入ったことはなかったけど、やればできます。5-10分ぐらいで眠りにつける。昨晩は夜9時半に寝て、5時半起床でした」と、努力の軌跡を明かしている。

 そして、今季第3戦からスタートした継続努力が昼食。「ニトリさんで二合炊きの炊飯器を購入し、ツアーへ持参する。前夜の内にごはんを炊き、おにぎりをつくってハーフターンの時に食べる。朝食はクラブハウスのレストランですけど、昼は自前で。コンビニのおにぎりは卒業です」と、うれしそうに語っている。

 継続は力だ。さて、次なる努力は「腰がだいぶ良くなってきた。筋力トレーニングのレベルを徐々にあげて、シーズン最後まで戦える体力を養う」と即答。気力が充実してきたことも見て取れた。となれば、ツアー初優勝もそろそろ頃合い-というものだろう。

(青木 政司)

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