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2024.4.14

20人抜きで2位T 鶴岡果恋の心変わり

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

KKT杯バンテリンレディスオープン 熊本空港カントリークラブ(熊本県)最終日

 最終18番、鶴岡果恋は果敢に攻めた。「ひょっとしたら、ワンチャンスがあるかもしれない。6アンダーまでスコアを伸ばせば・・・」。しかし、パーセーブに終わり、ほんの少しだけ残念な表情を浮かべた。最終日は1アンダー、22位タイからスタート。その時の到来をジッと待つ作戦である。

 「安定第一。ボギーを打たないことだけを目指していた」という。前半はすべてパー。勢いの波が訪れたのはバックナインへ入ってからだ。「午前中から、1Wショットがすごくいい。また、アイアンショットの距離感がピタリと合っていた」。10番、残り115ヤードの第2打をPWでピン手前3メートルへ。最初のバーディー奪取に成功する。

 12番は48度のウェッジの切れ味をアピール。第2打をピン奥1.5メートルへつけ、楽々とバーディーパットをカップインさせている。さらに14番、ピン右奥からパッティングでみせた。7メートルを鮮やかに決めている。17番でもスコアを上積みし、リーダーボードを駆け上がった。ホールアウトしてみれば3週連続でトップ10フィニッシュ。今季最高の成績をおさめた。4バーディー、ノーボギーの68で最終日のベストスコア賞、50万円を獲得。

 「クラブを腕のように、どんどん振っていける。去年の予選落ちがうそのようです。実戦を経験しながら、クラブの特性をより生かせるようになっている。今季からブリヂストンスポーツと用具契約。私とクラブの感覚がドンピシャリ。本当にありがとうございます」と、感謝の言葉から切り出す。「きょうもミスをしたホールはなかった。感覚だけではなく、目に見えて良くなっていることもたくさん。今、1Wのキャリーが240ヤードぐらいです。去年まではランで飛距離を稼いでいたことがうそのよう・・・」と目を丸めた。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 さらに、シーズン序盤からはじめた、思考変革をあげている。「第2戦の明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメントが終わった後、ふと思いついたことがある。その日まで、優勝をしたい-とそればかりでした。だけど、優勝するにはどうしたらいいか、を最初に考えて、そのためにどんな努力をすれば良いのかを具体的に実践するようになった。最も重要なことは、安定したプレーを続けることです。あのショットが打てたから、この成績だったとか、細部まで掘り下げるようにしたら、気持ちまで楽に・・・」と話した。

 続いて、「ルーティンをつくって、それを実行。きゅうくつな気がしていても、変えようとはしなかった。でも、ここ最近はプライベートで好きなことを行うことをためらわない。私を開放したというのかなぁ。気持ちまでゆったりできるようになりました」と、心の内の変わりようを説明する。

 この日は珍しく赤のシャツを着用。「ホワイトや、定番のネイビーなどが断然、多かった。ちょっとネガティブな性格ですからね」とジョークをはさみ、「気温が上がってきた。だから、夏っぽくを-先取りです」と言葉が弾んだ。

 成績を調べてみると、如実に変化が見て取れる。今季第3戦、初の予選通過は38位タイ→第4戦・38位タイ→第5戦・10位タイ→第6戦・9位タイ→第7戦・2位タイ。前週を下回ったことがない。となれば、次週は悲願達成となるが、その質問にはウフフ・・・と笑みを浮かべただけだった。

(青木 政司)

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