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2025.7.12

18歳のルーキー加藤麗奈 6打差逆転でプロ初V

<Photo:Toru Hanai/Getty Images>

JLPGAステップ・アップ・ツアー2025シーズン第10戦『ロイヤルメドウカップ』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が7月12日、栃木県芳賀町、ロイヤルメドウゴルフ倶楽部(6,577ヤード/パー72)で行われ、首位と6打差からスタートした加藤麗奈が64をマーク。通算13アンダーとし、大逆転劇でプロ初優勝を飾った。1打差の通算12アンダー、2位に大久保柚季と大林奈央が入った。

首位に6打ビハインドでも、加藤麗奈はあきらめなかった。「最終日に8アンダーを出せば、優勝できるんじゃないかと」。加藤のベストスコアは7アンダー。「だったら、そのベストを更新すればいい」とプラスに考えた。問題は、どのようにして64という数字を叩き出すかだ。

「まずは難易度が低い1番ホールでバーディーを奪い、いい流れを作ることを考えました」。ピンまで残り120ヤード地点から9番アイアンでピン上1メートルにつけると、それを沈めて有言実行だ。その後、6番でボギーを叩いたものの、4バーディー、1ボギーの33で前半を終える。


<Photo:Toru Hanai/Getty Images>

後半を迎える前に、加藤はまた流れについて考えた。「10番ホールのティーショットが成功すれば、後半も流れよく回れるのではないかと思い、あえてドライバーで打ちました」。距離的には355ヤードとさほど長くないが、左サイドに曲げると木がじゃまになってグリーンを狙いにくくなる。多くの選手は刻む作戦をとっていったが、加藤は果敢に攻めた。結果的にボールはフェアウェイをとらえ、ピンまで残り107ヤードからピッチングウェッジで5メートルにつけてバーディーを奪った。

自ら流れを引き寄せた加藤の勢いは止まらない。15番までに後半だけで4つのバーディーを奪い、首位に1打差まで迫ると、続く16番パー5では3打目を1メートル弱につけ、ついに通算13アンダーで首位に並んだのだ。残り2ホールをパーセーブし、クラブハウスリーダーとして後続を待つ。すると、首位に並んでいた大林奈央、大久保柚季がともにスコアを落とし、加藤にプロ初優勝が転がり込んできた。

「プレーオフに備え、ドキドキしながらパッティングの練習をしたり、素振りをしていました。優勝を目指して戦ってきたので、本当にうれしいです」と笑顔を見せた加藤。今大会直前にアイアンのシャフトを交換。重さを変えず、硬めのシャフトに替えたことで、横のブレが抑えられたという。ショットの精度を上げたことが、バーディーラッシュにつながり、目標の8アンダーに到達した原動力となった。


<Photo:Toru Hanai/Getty Images>

昨年は現役高校生としてプロテストに合格したものの、左足のケガでQTファイナルステージを途中棄権。このオフは打ち込みよりもトレーニングをメインに過ごしてきた。悔しい思いを乗り越えたのは、同期の97期生3人が今季ステップで優勝し、JLPGAツアーでも入谷響が優勝したことが刺激となったからだ。

「次週からJLPGAツアー2試合に出場するので、予選をしっかり通過して第2回リランキング上位を目指します」。今大会の優勝でさらなるいい流れを引き込みたいところだ。

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