2025.7.19
一ノ瀬優希 トーナメントレコードで11年ぶりの優勝
<Photo:Kenta Harada/Getty Images>
JLPGAステップ・アップ・ツアー2025シーズン第11戦『あおもりレディスオープンゴルフトーナメント』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が7月19日、青森県青森市・青森カントリー倶楽部(6,597ヤード/パー73)で行われた。66で回った一ノ瀬優希がトーナメントレコードとなる通算13アンダーで逆転V。ステップ・アップ・ツアー初優勝を飾った。4打差の通算9アンダー、2位に福田萌維。通算8アンダー、3位タイに髙木萌衣、山下心暖、黄アルム、常文恵の4人が入った。
最終日を首位と2打差の5位タイで迎えた一ノ瀬優希。「5アンダーか6アンダーを出せば自分にもチャンスはある」と、虎視眈々と逆転優勝を狙ってスタートした。ビッグスコアを出せる雰囲気はなんとなくあった。今季ステップ・アップ・ツアーに初参戦したYANMAR HANASAKA Ladies Golf Tournamentでは2位タイに入ったとはいえ、ゴルフ自体の調子は悪く、耐えながらスコアを伸ばしたに過ぎなかった。しかし、2週前から徐々にショットの調子が戻り、今大会では第2打、あるいは第3打でしっかりとピンを狙っていける状態にまで仕上がっていた。
ビッグスコアに照準を絞り、集中力を高めると、いきなりスタートの1、2番ホールで連続バーディーを奪う。リズムに乗った一ノ瀬は6番でもバーディーを奪って前半を33でホールアウト。バックナインでも勢いは衰えない。10、12、15番でもバーディー奪取でなんと2位以下に3打差をつけて最終ホールを迎えた。
18番パー5はグリーン右手前に大きな池がある難ホール。第2打を確実にフェアウェイに刻む作戦もあったが、一ノ瀬は果敢に2オンを狙う。「優勝争いをしているとき、刻んでもいいことがなかった。狙えるときは狙おう。それで負けても仕方がないと考えました」。ピンまで220ヤードあったが、果敢に3番ウッドでグリーンを狙った。ややトップ気味の当たりだったが、ボールはグリーン手前の花道を駆け上がり、なんとピンを直撃。ピン右上7メートルに止まった。

<Photo:Kenta Harada/Getty Images>
「リーダーボードを見て2位と3打差があることを初めて知りました。でも、後続はまだ残りホールがけっこうあったので、やっぱりバーディーが必要だなと」。イーグルを狙いたい気持ちもあったが、下りのパットだけにタッチを合わせることに集中。外したものの、約30センチにつけてバーディーを奪った。
最終的に通算13アンダーまでスコアを伸ばし、14年のJLPGAツアー・サイバーエージェント レディスゴルフトーナメント以来、11年ぶりの優勝を飾った。その間、プロゴルファーの谷口拓也と結婚し、2人のこどもを出産。2度ほどツアーから離れた時期もあったが、それでも、ゴルフへの愛情は消えず、少ない時間ながらも中身の濃い練習を重ねてきた。
「ママになってもまだ戦えることを私自身が見せることができたらなと思います」と、表彰式で語った一ノ瀬。次の目標はJLPGAツアーで活躍することだが、今回の優勝で明治安田ステップ・ランキングも5位に浮上。上位2人に与えられる来季のJLPGAツアー前半戦の出場権獲得も視界に入ってきた。試合に出場する度に寂しい思いをさせてきたこどもたちのためにも、さらに結果を残して良い報告をするつもりだ。
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