2025.8.16
柏原明日架と寺岡沙弥香が首位に浮上
2025.8.10
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2025シーズン第20戦『北海道meijiカップ』(賞金総額9000万円、優勝賞金1620万円)大会最終日が8月10日、北海道北広島市・札幌国際カントリー倶楽部島松コース(6642ヤード/パー72)で行われ、8位タイスタートの河本結が大逆転V。通算9アンダーで約1年ぶりの通算3勝目を飾った。
1打差の通算8アンダー、2位タイは鶴岡果恋、森田遥。前週、AIG女子オープンを制した山下美夢有は通算7アンダー、4位タイだった。
これが全集中。15番の第2打は、残り157ヤードで迷わず6Iを選択した。「今シーズンのベストショット」と説明し、「左からの風、左ピンのロケーションで、私はフェードヒッター。10ヤード近く、左へ打ち出した」と状況の説明を加えた。打球をピン手前4メートルに運んで、カップイン。起死回生のイーグル奪取で首位に立った。
「勇気を出して打った。ラッキーでしたね」とも。大混戦の最終日、クラブハウスリーダーで結果を見守った。優勝が決まると、「やったぁー、という、うれしさと、不思議な感覚が同時に出てきて…」と、複雑な胸中を言葉にする。
なぜなら、今大会は決して調子がいいとはいえなかったからだ。「ショットの精度がいまひとつ。きょうもそうだけど、本当にバーディーチャンスが少なかったからです。だから、ショートゲームでスコアメークをする作戦。ただ、私はメンタルも技術のひとつだと思っている。それだけに、プレー中は順位、相手は関係ない。無の状態でワンプレーに集中しました」と話した。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
さらに、大きかったのは試合がなかった前週で、気分転換ができたこと。「春シーズンからアメリカ遠征などが続き、根を詰め過ぎた。頑張りすぎです。だから前週は、クラブを握らず、ひたすら楽しい、と思えることだけを行った。(故郷の)愛媛に帰り、3月に亡くなった祖父に手を合わせることができた。また、海へ出ていろいろな景色を目に焼き付けたことも楽しかったなぁ」と振り返った。
1年ぶりのツアー通算3勝目は、新しいスタイルを構築したからの成果だろう。次週はディフェンディングチャンピオンという大仕事が待っている。さらには年間女王の目標も。「年間平均ストロークを60台にもっていく。何勝するとか、そういうことは後からついてくるものでしょう。女子ゴルフの素晴らしさ、魅力を発信したい。いろいろなゴルフがあっていいと思う」と、持論を語った。
まさに、JLPGAツアーはワンダーランド。不思議なVにはストーリーがある。