2025.8.17
柏原明日架、6年ぶりのツアー3勝目を飾る
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2025シーズン第21戦『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)最終日が8月17日、長野県軽井沢町・軽井沢72ゴルフ北コース(6,625ヤード/パー72)で行われた。68で回った柏原明日架が、通算14アンダーで今季初優勝、2019年以来6年ぶりのツアー3勝目を飾った。1打差の2位、通算13アンダーにルーキーの寺岡沙弥香。通算11アンダーの3位タイにペソンウと金澤志奈が入った。
19年にツアー初優勝と2勝目を飾り、賞金ランキング11位となったときは、翌年からさらなる活躍を期待された柏原明日架。しかし、22年にメルセデス・ランキングを79位まで落としてシード権を喪失するなど、苦しい時期が続いた。ここ数年は若手の台頭もあり、優勝争いに絡む回数も少なかったが、自分のゴルフに対する可能性を疑うことはなかった。
「レベルが高くなったJLPGAツアーでどれだけできるのか、どれだけ上位に食い込めるのかと考えていました」。今年でプロ12年目を迎えた29歳だが、中堅、ベテランだからこそできるゴルフは必ずあると思いながら戦ってきた。その一つが、今大会で見せた試合への集中力であり、試合運びだろう。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
最終日をルーキーの寺岡沙弥香とともに首位で迎えた。序盤から一進一退の攻防を演じ、途中からマッチレースの様相を呈する。柏原が1打ビハインドで迎えた14番ホールでは、3メートルのパーパットを決めてピンチを乗り切る。その勢いもあり、15番では5メートル、16番では4メートルのバーディーパットをねじ込み、ついに寺岡を逆転する。そのまま1打差で逃げ切っての優勝となったが、しびれるような試合展開だったにもかかわらず、意外にも柏原自身は寺岡のスコアを気にしなかったという。
「第2打ならどこにボールを打ち出して、どういった球筋でどういう風に狙っていくのか。パッティングならどこを通してどんな感じでカップインするのか、それだけを考えていました」。雑念を捨て、自分のプレーに集中したことで、相手のゴルフには左右されることもなかったわけだ。最終18番でも寺岡のスコアに関係なく、バーディーを決めることしか考えていなかったという。目の前の1打にかける思いは最後まで不変だった。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
今大会ではピンチを乗り越え、チャンスをものしたパッティングも勝因の一つになった。「自分はストロークで打ち損じをするタイプではなく、ラインに集中し過ぎてタッチがずれてしまうのが悪いクセなんです。そのため、今週は距離感、スピードを意識していました」。選手によっては、スピードが遅く感じた今回のグリーンだが、考え方を変えて対応した。
「6年ぶりの優勝ですが、6年以上経っていると思うぐらい長く感じました」と振り返った柏原。最終戦には地元宮崎県で開催されるJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップが控えているが、今回の優勝でその出場権も獲得した。その前にあと1、2勝は重ねておきたいところだ。
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