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2025.8.24

櫻井心那 完全優勝で2年ぶりのツアー5勝目

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

JLPGAツアー2025シーズン第22戦『CAT Ladies 2025』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)最終日が8月24日、神奈川県箱根町・大箱根カントリークラブ(6,652ヤード/パー72)で行われた。一時は6人が首位に並ぶ大混戦の中、櫻井心那が通算9アンダーで今季初優勝、ツアー通算5勝目を飾った。1打差の通算8アンダー、2位タイには木戸愛、神谷そら、桑木志帆、永井花奈、藤田さいきの5人が入った。

最終18番ホールで約30センチのウイニングパットを沈めた瞬間、両手の拳を天に向かって突き上げた櫻井心那。直後に両目から熱いものがこみ上げてきた。

「優勝して泣いたのは今回が初めてです」と振り返るが、単に喜びだけでなく、約2年間勝てなかったことでの苦しみやプレッシャー、周囲の期待から解放された気持ちが涙腺を緩ませた。18歳だった22年にステップ・アップ・ツアーで5勝を挙げ、23年はJLPGAツアーで4勝を挙げてメルセデス・ランキング5位に入った。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、さらなる飛躍を期待された24年はまさかの未勝利に終わった。

「3戦目のVポイント×ENEOS ゴルフトーナメントでスイングがおかしくなり、迷路にはまりました」。結果だけを見れば、トップ10に5回入り、メルセデス・ランキングも28位とそれほど悪くはないが、目標に到達していない自分に納得がいかなかった。持ち球をフェードボールからドローボールに変えただけでなく、得意のパッティングまで不調になり、長尺パターを試したりもした、自分なりに試行錯誤を繰り返しながらも、このままではいけないと思い、秋口から目澤秀憲コーチに教えを乞う。恵まれたゴルフセンスに頼っていた櫻井にとっては、何もかもが新鮮だったが、スイングの変化だけでなく、アプローチの技術も確実に上がっていると実感できた。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

「シーズンオフにもしっかり練習できたので、今年はいけるという自信があったんですけど、なかなか結果が出ず、苦しかったですね」。今季は前週まで21試合に出場。トップ10が一度あるだけで、予選落ちは8試合を数えた。感覚派の櫻井にとって、スイングについて考え過ぎたことがスコアを伸ばせなかった要因だった。そんな櫻井に今回プラスとなったのが、キャディーを務めた吉田弓美子の存在だ。普段から一緒にディズニーへ行くなど仲良しの吉田だが、JLPGAツアー通算7勝の実績はダテではない。第1日は終始リラックスするトークをしていたかと思えば、最終組でラウンドした第2日以降は、緊張をほぐしながら適切なアドバイスも送った。

「最終日もプレーオフにならないように『分かっているよね!』と圧を掛けられましたが、『ココならできるよ、うまいんだからできるよ』と励ましてくれました。弓美子さんが背中を押してくれなければ、優勝の壁は乗り越えられなかったと思います」と、吉田の功績を認める。確かに、緊張していた櫻井を目の前の1打に集中させたのは大きい。2年ぶりの優勝を飾った櫻井だが、まだまだ満足していない。「次は公式競技で勝ちたいです」と早くも目標を切り替えていた。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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