2025.11.21
藤井美羽-ステップ初V『自分を信じた』
<Photo:Toru Hanai/Getty Images>
JLPGAステップ・アップ・ツアー2025シーズン最終戦『京都レディースオープン』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が11月21日、京都府城陽市・城陽カントリー倶楽部(6,422ヤード/パー72)で行われた。勝負は通算7アンダーで並んだ、藤井美羽と黄アルムとのプレーオフにもつれたが、規則4.1bに基づき、黄が14本のクラブの制限の違反により、プレーオフ1ホール目のスコアに2打罰が加えられダブルボギー。パーをセーブした藤井が初優勝を飾った。3位は通算4アンダー、アマチュアの岩永杏奈。
一方、明治安田ステップ・ランキング1位の大久保柚季、同2位の皆吉愛寿香が、来季JLPGAツアー第1回リランキングまでの出場権を獲得した。また、同ランキング3-10位には、QTファイナルステージの出場資格が付与された。
藤井美羽がプロ初優勝。初の最終日、最終組、もうひとつ加えるならステップ屈指の難コースのひとつ、城陽カントリー倶楽部を克服してのVだけに、まさに最終戦は値千金となった。
「同期の仲間、たくさんの方が最後まで待っていてくれました。そして、喜んでいただいた。まさか、優勝できるなんて…」。言葉を詰まらせ、涙をためながら、感謝の気持ちを口にする。
そして、今大会の原動力を、「最後まで、自分を信じたことです」と話した。ステディーなスタイルが持ち味。それほど飛距離が出るタイプではない。前日もこんなことを話した。
「距離がある1番、12番はダブルボギーを叩かないようにします」と。ところが1番でパーセーブに成功し、12番ではバーディーを決めた。これがポイント。左奥グリーンカラーから、8メートルのカップインはお見事-というしかない。
「ここでバーディーがとれるんだと思った」と、振り返る。ただ、優勝会見ではこんなエピソードを披露。「今年の夏、プライベートで京都に。神社仏閣をまわりました。伏見稲荷、東寺、東福寺です。しっかり、お願いをしてきました」と、ハッと気がついたように明かした。

<Photo:Toru Hanai/Getty Images>
飛躍を誓った今季。しかし、なかなかパッティングとショットの調子がかみあわない苦しい時間が長かった。まさに神頼み。ただし、ご利益があったのは最終戦とは、まさにサプライズである。しかもコースは京都。
「今年はスタッツの数字など、前2年と比べ、とてもランクが低い。これで大丈夫か、という感じでした。それでも、シーズン終盤になってちょっとしたヒントがあって、ようやくかみあった手応えがある」と前置きし、「この優勝でQTファーストステージが免除になります。大きい。ファイナルステージに向けて、これからしっかり磨いていきたい」。
26年の飛躍は、QTファイナルステージで実績をあげることにかかっている。「ファイナル上位に入って、来年はJLPGAツアーで戦いたい」と表情を引き締めた。やればできる-自分を信じるしかない。
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