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2016.2.12

2016新シード選手特集 第1回 キム ハヌル

<Photo:Chung Sung-Jun/Getty Images>

昨年初めてシード権を獲得し、新シード選手として今季のLPGAツアーに参戦する8名の選手たちを紹介していきます。第1回は、キム ハヌル です。

キム ハヌル
1988年12月17日生まれ 韓国出身

 米ツアーで大活躍した朴セリが、母国に女子ゴルフの一大ブームを巻き起こした。各地の小学校では、続々とゴルフ部が誕生。小学5年ではじめてクラブを握った。「とても楽しかった。コーチがなぜか、私だけに5番アイアンを手渡してくれました。他の部員は7番アイアンだったのに…。仲間より飛距離が出たから、とてもおもしろく、すぐに夢中になりました」。プロを意識したのは、小学生。「朴セリさんのようになりたい。その一心で練習をしていました」。高校1年で全国大会2位の実績はあるが、アマチュア時代は「ゴルフのスタートが遅かったから、常に追いかける立場でした。アマチュアでは、注目を集めることは、ほとんどなかったです」。

 プロへ転向したのは18歳。高校3年生だった。下部のドリームツアーからキャリアを重ね、'08年、フェニックスパーク・クラシックで初優勝を飾るなど、3勝をあげて賞金ランキング3位。'11、'12年は2年連続で賞金女王を獲得し、韓国女子ツアーの頂点に立った。日本ツアー参戦を決意したのは、こんな理由がある。「日本の試合をテレビ観戦し、挑戦意欲をかきたてられた。あの中に入って戦えば、私はもっとレベルアップできると感じたからです」。'14年、日本のQTへ挑戦し、ファイナルQT14位で、'15年の出場資格を得た。

 日本ツアーに鳴り物入りで参戦したが、なかなか思うように成績が上がらない。「環境の変化に戸惑った。日本と韓国では、コースレイアウトなど全く違うからです。特に、ティーインググラウンドから見る景色。日本は大きな木が両サイドに配置され、ティーショットを打つ際、ものすごいプレッシャーを感じた。慣れるまで、思いのほか時間がかかりましたね。'15年シーズンで、最も調子が良かったのは、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯です。公式戦でトップ5へ入れるなんて…、来日してから良い成績が上げられず、自分に失望していたのに。あの試合は、ターニングポイント。一生忘れられない」と話した。また、この試合から、両親が試合に帯同することを断ったという。「成績が悪いと、どうしても頼ってしまう。甘えを払しょくしたかったからです」。

 自信回復は、勝利を呼び込む原動力になる。続く、マンシングウェアレディース東海クラシックは、自身のスポンサーの主催大会。「結果を残す」と勝負を挑み、日本ツアー初Vを飾った。ハヌルとは、ハングルで空の意味がある。激戦を制した瞬間、秋空に向かい、両手を突き上げたポーズは、殻を破った証明だ。そうはいっても、「優勝を狙うというより、自分で設定した目標スコアをクリアすることだけを考えていた。それが私のスタイルですから」と、うれしそうに話した。

 同い年で自宅が近いイボミと同様、「日本へずっと住む覚悟で来日した。米ツアー参戦などのプランは、私にはありません」。セールスポイントは、100ヤード以内のショットだ。「この距離に入ると、自信が湧いてくるのは、たくさん練習してきたからでしょう。'16年は安定した成績を残して、複数回の優勝が目標」という。気分転換は、「おいしいものを食べる」。日本ではコンビニエンスストアのスイーツがお気に入り。

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