カウントダウンがスタート　宮里藍は自然体で勝負

サントリーレディスオープン　六甲国際ゴルフ倶楽部（兵庫県）

　清々しいムードに包まれた。宮里藍は、激しい雨の中のプレーも楽しんでいるように映る。「まわりの人の見方が違います。今までは、結果を残して当たり前だったものが、引退発表をしたことで、これが最後－といった感じに変わった」。そうはいっても、区切りをつけたことでより一層、モチベーションを高めることができたようだ。「優勝を狙っていることに変わりはない。ただ、目の前の1打へ、より集中しないといけない。プロになって14年間、積み上げてきたものの集大成です。今さら、劇的な変化があるわけではない。とにかく、自信を持ってプレーします」と自然体である。

　にもかかわらず、周囲はこれまでにない一大フィーバーが展開中。予選ラウンドの前売り券はすでに完売した。宮里を目当てに大ギャラリーが足を運ぶのは確実。「日本の試合は毎回、多くの皆さんが足を運んでくださいます。1番ホールでは、ティーグラウンドをギャラリーが囲んで、それからスタートすることはすごいことだと思う。今年は、ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップの時にも、経験しました。だから、大丈夫」。淡々と話した。

　スコアのカギを握るのは、グリーン上のパフォーマンス。「グリーンが大きい。だから、アンジュレーションも大きいと感じる。でも、それにだまされてはいけない。ラインをよりしっかり読んで、勇気をもってストロークします」といい、「(引退表明後は)よく眠れます」とほほ笑んだ。