選ばれし、イボミ　ついに闘志が燃え上がる

＜Photo：Masterpress/Getty Images＞

アース・モンダミンカップ　カメリアヒルズカントリークラブ（千葉県）3日目

　イボミが、この日のベストスコアタイをマークした。囲み取材が終わると、「久しぶりに、たくさんしゃべった」とフーッとタメ息をつく。でも、表情には、爽快の2文字が浮かぶ。「試合中はいつも、前夜にチームでミーティングを行うのが恒例です。きのう、ボミは選ばれし者だ、といわれました。3年連続賞金女王や、今大会の3連覇を狙えるのは、この世にたった1人。もっと、楽しいことを考えて、プレーをすればいい。なるほど、そうだ、と迷いが吹き飛んだ」と明かす。

　とはいうものの、第3日のプレーはジッと我慢の連続だった。「1番でバーディーが来たから、今日はいいと感じたけど、2番から我慢と忍耐…。距離が短い、2、5、7番でバーディーを獲るつもりだったけど、ウエッジの調子がいまひとつ。流れが来るのを待っていた」と解説する。待っていたものが、やってきたのはパー3の15番。ピン横、9メートルのバーディーパットがカップヘ吸い込まれた。続く、16番は7Iの第2打がピンに当たるスーパーショットを。結局、上がり4ホールはすべてバーディーを奪って、大会V3の可能性を残した。

　「優勝スコアは、おそらく15、16アンダーでしょう。私には、あと7アンダーが必要です。もう、最終日は前半から飛ばしていくだけ。ゴルフは精神力ですからね」とボルテージが上がる。さらに、「この大会は、優勝以外に、副賞がたくさん。プレーしていて、とても楽しい。ピンを狙いたくなる気持ち、わかりますか」。やはり、イはプレーの反省よりも、聞き手までがほほ笑んでしまう、コメントがお似合いだ。