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2017.7.21

1st day プラスワン~諸見里しのぶ~

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

センチュリー21レディスゴルフトーナメント 瀬田ゴルフコース 西コース(滋賀県)1日目

 復活へのキーワードは、急がば回れ。今季は11試合に出場し、予選通過がわずかに1度だけだ。「肋骨など、体調面の不安はなくなりました。練習もちゃんとできるようになっている。今、できることを着々と、積み上げることを目標にしています。そう思っていても、あと1打、2打縮めていれば予選通過という試合が多い。やっぱりもどかしく、悔しいです。つまり、2日間のプレー中、どこかにスキがあるわけですから…」と現況を説明した。

 賞金女王など、過去の栄光を語ることはない。つまり、現実逃避をせず、しっかりと自身をみつめている証だ。だから、急がば回れなのだという。奇しくも、このことわざの語源はコースに近い琵琶湖。急ぐ時にはリスクがある近道より、遠くても安全で着実な方法を-という戒めだ。室町時代の連歌師・宗長の歌に由来する。

 諸見里しのぶは、プロゴルフ界では珍しい歴女。中世の欧州史を語る時など、「ドキドキする。ここ2、3年でいろいろな本を読んだりして、ようやくわかってきたような気がします」という。「歴史に興味を覚えたのは、子供のころから自然に。中学、高校で世界史を勉強してから、中世のヨーロッパがおもしろいと思った。全英女子オープンに出場した時は、こんなチャンスはない。1週間、早く出かけてフランスでルーブル美術館などを回りました」。うれしそうに話す。

 一方で、最近は、人類が残した、さまざまな進化の跡にもひかれている。「現在、当たり前に使っているものだって、昔の人が何もなかったところから、創意工夫を重ねて作り出した。それって、すごいことだと思いませんか。お城の石垣跡をみただけで、いろいろと想像がふくらんでくる。電化製品も、日本最初のテレビ、冷蔵庫なども素敵です」と瞳が輝いた。温故知新の精神はますます強くなっている様子。

 結果がでなくても、古人たちの遺産をみて、激励のメッセージとしてとらえる。もちろん、成績がともなわなくても、あきらめたり、放り出すようなことはしない。1歳上の宮里藍は、今季限りの現役引退を表明したが、「私は、引退宣言をしない-と宣言します」。

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